デナリ国立公園と保護区の魅力
アラスカは手つかずの大自然を象徴しますが、遠く離れた場所にあるため旅行者にとっては敷居が高く感じられます。デナリ国立公園・保護区は、そんな大自然へのアクセスしやすい玄関口として、冒険心を損なうことなく手つかずの美しさを提供します。
デナリ国立公園でのおすすめアクティビティ
シャトルバスの安全な車窓からグリズリーベア、ヘラジカ、トナカイ、オオカミなどを観察したり、マサチューセッツ州より広大な600万エーカー(約2.4万平方キロ)のツンドラ、針葉樹林、氷河に覆われた山岳地帯へ足を踏み入れたりできます。すべては、北米最高峰・デナリ(標高20,308フィート/6,190メートル)の影の下で体験します。アサバスカ語で「偉大なる者」と呼ばれ、アラスカの野性的な精神の象徴です。

デナリ峰
公園の名前の由来となった峰は一目でわかりますが、入口や宿泊施設から見ることは稀です。最も見やすいのは、パークロードのマイル9〜11付近で、天候が良い日です。デナリは標高2,000フィートの台地から1万8,000フィートも急峻にそびえ立ち、エベレストの標高上昇分(約12,000フィート)を上回ります。経験豊富な登山者は自力で、あるいはガイド付き遠征に参加できます。代表的なアウトフィッターはAlaska Mountaineering School(約8,300米ドル)やAlpine Ascents(約8,400米ドル、食事・宿泊別)で、1年以上前に予約が必要です。

野生動物観察
設立当初から狩猟は禁じられており、ベアやヘラジカ、ダルヤギ、トナカイなど「近づきやすい」野生動物が多数生息しています。標高の高いパークロードは観察ポイントが多く、バスの乗客は双眼鏡やカメラを共有し、運転手は絶好のシーンで停車します。早朝バスが最も多くの出会いを提供します。

ハイキングとバックカントリー
デナリはトレイルが少ないものの、初心者でも楽しめるオフトレイル体験が豊富です。92マイルのパークロードとシャトルバスでアクセスでき、樹線上の景観は開放的です。1日の平均ハイキング距離は約5マイルで、ビジタ―センターやウィルダネス・アクセス・センター(WAC)からは30分〜2.5時間のガイド付きディスカバリーハイクが提供されています。

エイルソン・ビジターセンター
マイル66に位置するエイルソンセンターは、太陽光と水力で稼働するエコフレンドリーな施設です。デナリの全景展示、トイレ、給水が整備されており、昼の2時間/2マイルのアルパインリッジハイクや午後の1時間/0.5マイルのループハイクなど、レンジャーが案内するコースが楽しめます。
ポリクローム・パス
標高3,500フィートのトクラット川沿いに位置し、鮮やかな岩石色が特徴です。シャトル停留所として利用でき、高山ハイクへの出発点となります。

スレッド・ドッグ・デモンストレーション
デナリ独自の体験として、レンジャーが管理するスレッド・ドッグが冬季は巡回、夏季は無料の40分間ケンネルツアーとデモンストレーションを本部で開催しています。ビジターセンターからの無料シャトルがあり、ハスキーがATVを引く様子は人気です。

スタンピード・トレイルとマジック・バス
映画『イントゥ・ザ・ワイルド』で有名になったクリス・マッカンドレスのバス遺跡は、アルパス・ノース大学博物館に本物が、ヘイリーの49th State Brewingでレプリカが展示されています。ハイキングはグループで行い、川渡りや野生動物(クマ・蚊)に注意してください。ATVやスレッド・ドッグのツアーもあります。
デナリでおすすめの食事スポット
49th State Brewing Company
ビール醸造所併設のレストランで、ライブミュージックやウイスキー・バーが楽しめます。金曜午後4時からの無料テイスティングツアーが人気です。
229 Parks
オーガニック食材と地元産のゲームや野菜を使ったモダンなアラスカ料理が自慢です。食材の余りはスレッド・ドッグの餌にリサイクルされています。
Prospector's Pizzeria & Alehouse
歴史的なシアター内にあるピザ屋で、24種類以上のピザと50本以上の地ビールが提供されます。
Moose-AKas
東欧風のクレープやシュニッツェル、ムサカなどが楽しめ、ベジタリアンやビーガン向けメニューも充実しています。

宿泊施設・キャンプ場
パーク内の宿泊はカンティンシャに限られますが、ほとんどの旅行者は近郊に滞在します。夏季は特に早めの予約が必須で、宿泊料金には7%の税金がかかります(キャンプ場は除く)。
Earthsong Lodge
元レンジャーが経営するキャビンで、山の眺望と温かな雰囲気が魅力です。冬季ツアーやヘンリーズ・コーヒーハウスでの食事も提供。
Carlo Creek Lodge
32エーカーの敷地にあるログキャビンで、歴史的な共同施設が利用できます。
Denali Mountain Morning Hostel
川沿いのテントとキャビンがあり、夏季限定で利用可能です。焚き火、無料シャトル、ランドリー設備が整っています。
Wonder Lake Campground
山岳の絶景が望めるキャンプ場で、テントのみ利用可能です。トイレはフラッシュ式で、使用料は6ドルです。
Camp Denali
ラグジュアリーなグランピング施設で、ハイキングやサイクリング、グルメ食事が楽しめます。ノースフェイス・ロッジの代替としても人気です。
Denali Dome B&B
7部屋のジオデシックドームで、暖炉と朝食、車のレンタルサービスが提供されます。
訪問時のヒント
ベストシーズン
混雑が最も少ないのは6月上旬から9月中旬です。6月はカリブの出産と野花、7月は道路が全開、8月は紅葉、9月はルートとオーロラ、虫が減ります。春と秋は30マイル地点まで車で進めますが、雪が降る前後は要注意です。連邦公園内では大麻は所持・使用できません。
入口と施設案内
入口付近(パークロード4マイル)に管理本部とビジターセンターがあります。ここでは『Heartbeats of Denali』映像や『Alpenglow』ガイドブックが閲覧でき、ウィルダネス・アクセス・センター(WAC)で入園料やシャトルの情報が得られます。
パークロード
全長92マイルの道路は、川や峠、キャンプ場を結び、主要な観光ポイントはサベージ・リバー(マイル14)などがあります。
バックカントリーキャンプ
バックカントリーセンターで日別許可証を取得しますが、枠はすぐに埋まるため、柔軟な計画が必要です。
デナリ国立公園の歴史
アサバスカ族が1万1千年以上住み、金鉱開発が進むと入植者が増えました。1905年の金鉱ブーム後、チャールズ・シェルドンが保護を訴え、ブック&クロケット・クラブが1917年にマッキンリー山国立公園(後のデナリ国立公園)設立を後押ししました。1980年に拡張され6百万エーカーとなり、2015年に正式に『デナリ国立公園』に改称。1923年の来園者は36人でしたが、現在は年間約40万人が訪れます。




