アーリントン国立墓地:アメリカの英雄が眠る場所

バージニア州アーリントンのポトマック川を見下ろす緩やかな丘陵地に位置するアーリントン国立墓地は、戦場記者、看護師、軍 chaplain など、米国の最も敬意を受ける軍人たちが永遠の眠りにつく場所です。
400,000 以上の真っ白な墓石が整然と並び、独立戦争からアフガニスタン戦争までのすべての主要戦争の兵士が埋葬されています。ジョン・F・ケネディ大統領の墓所にある永遠の炎、無名兵士の墓、そしてロバート・E・リー将軍がかつて住んでいたアーリントン・ハウスなどが代表的なスポットです。
毎年 300 万人以上の訪問者がこの聖地を訪れ、敬意を表しています。
アーリントン国立墓地の歴史
1802 年、ジョージ・ワシントンの養子であるジョージ・ワシントン・パーク・カスティスがアーリントン・エステートを築きました。カスティスの義理の息子であるロバート・E・リー将軍は南北戦争が勃発するまでこの屋敷に住んでいました。リーが連合軍に参加したため、米軍は 1861 年 5 月 24 日にこの地を占拠し、ワシントン D.C. の防衛拠点としました。戦時中には 3 つの要塞が築かれ、1863 年には解放された奴隷や逃亡奴隷を支援する「フリードメンズ・ヴィレッジ」も設置されました。
1864 年 5 月 13 日、埋葬地が不足したことから、米陸軍補給長官モンゴメリー・メイグス准将がエステートの一部を墓地として指定。翌年 6 月 15 日に正式に国立墓地となり、当初は 200 エーカーの敷地でした。人種と階級で区分されていた埋葬は、1948 年にハリー・S・トルーマン大統領が軍の人種差別撤廃を行うまで続きました。

当初は家族が遺体を故郷に運べない人々の「必要に迫られた」埋葬地と見なされていましたが、1868 年 5 月 30 日に初めてのメモリアルデー(当時は Decoration Day)がここで執り行われたことで、米国最高の軍人墓地としての地位が確立されました。1873 年には公式式典用の円形劇場が建設され、参列者が増加しました。
現在では敷地は 639 エーカーに拡大し、世界最大級の墓地となっています。残り約 95,000 区画と、22 百万人の在籍退役軍人を考慮すると、埋葬スペースは限られ、資格基準の厳格化と拡張工事が続けられています。
訪問方法
まずは来訪者センターで概要説明を受け、シャトルツアーを予約すると、無名兵士の墓、ジョン・F・ケネディ大統領墓所、アーリントン・ハウスといった主要スポットを巡れます。徒歩でも回れますが、坂道が多く体力を要します。
無名兵士の墓
1921 年 11 月 11 日に奉納された白い大理石の墓は、第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争の身元不明兵士を慰めます。ベトナム戦争の無名兵士は 1998 年に DNA 鑑定により空軍 1 等尉マイケル・ブラッシーと判明し、家族の希望でミズーリ州に遺骨が移されました。
3 連隊(オールドガード)から派遣されるボランティア警護隊が 24 時間体制で見守り、春・秋は 30 分ごと、冬は 1 時間ごとに交代儀式が行われます。警護兵は 21 歩進み、21 秒止まり、再び戻るという動作を 21 回繰り返し、21 発砲礼を象徴しています。
ジョン・F・ケネディ墓所

1963 年に暗殺されたケネディ大統領は、アーリントン・ハウスのすぐ東に埋葬されました。妻ジャクリン・ケネディ、兄弟ロバート・ケネディとエドワード・ケネディ、そして 2 人の子どもが同列で埋まっています。永遠の炎はジャクリンがデザインしたものです。ここに埋葬されている米大統領は JFK とウィリアム・ハワード・タフトの 2 名だけです。その他、ボクサーのジョー・ルイス(第二次大戦米軍兵士)や建築家ピエール・チャールズ・ランファン、最高裁判事ルース・ベーダー・ギンズバーグなども訪れることができます。
アーリントン・ハウス
ロバート・E・リー将軍が住んでいたこの邸宅は、当時の家具が保存されており、一般公開されています。近年の展示では、邸宅を建てた奴隷やカスティス・リー家に仕えた人々の歴史にも焦点が当てられています。
墓地区画
全体は 70 区画に分かれ、例えば第 13 区は南北戦争の兵士、第 27 区はアフリカ系米国人兵士と 3,800 人以上の解放奴隷(市民として記載)第 18・19 区は米西戦争、第 60 区はイラク・アフガニスタン戦争の埋葬地です。詳細は公式サイトの区画マップをご参照ください。
埋葬資格
資格は厳格ですが、現役中の死亡や名誉除隊した退役軍人は概ね埋葬が認められます。平日は最大 30 件、土曜は限定的に埋葬が行われ、待ち時間はケースバイケースです。

墓地検索
無料の ANC Explorer アプリを使えば、墓石の位置、記録、写真、経路案内が簡単に確認できます。
女性軍人記念碑
墓地外に建つ古典様式の壁面は、展示室、教育センター、シアター、女性軍人名簿が備わっています。屋上からは墓地全体、メモリアルブリッジ、ワシントン D.C. の絶景が望めます。
アクセスと実用情報
公共交通機関での来訪は、ブルーラインの「Arlington Cemetery」駅、または DC Circulator の Dupont Circle ラインが便利です。
入場は無料で、平日・土曜は午前 8 時開門。10 月〜3 月は午後 5 時、4 月〜9 月は午後 7 時まで開館しています。




