フォーゴアイランド・インでの滞在と家族の体験
ニューファンドランドのフォーゴアイランド・インほど、環境と地域住民への配慮が徹底されたホテルは他にありません。2018年の『最もロマンチックなホテル』に選ばれたことも、魅力のひとつです。
ニューファンドランドへたどり着くのは簡単ではありません。シアトルからの24時間の旅路の最後に、チェンジ・アイランズ・フェリーに乗り込んだとき、遠く離れた場所にあるこの宿が待っていることを実感しました。
数年前にオープンした当初、旅行雑誌で見るフォーゴアイランド・インの写真とデザインの斬新さに惹かれましたが、実際に興味を持ったのは「なぜこの場所に宿ができたのか」という背景です。
フェリーが水面を滑る間、デッキで遠くのニューファンドランドの孤立感に胸が高鳴ります。カナダの土地ながら、乗客同士がコーヒーを片手に語り合う様子は、ワシントン州のフェリーに乗っているかのような親しみやすさがありました。
デッキの隅で、ホテル経営者の友人がザイタ・コブを見つけました。ザイタはフォーゴアイランド・インの開発者で、オタワで光ファイバーの仕事をしていたキャリアを経て故郷へ戻った人物です。彼女は「オーナー」でも「ホテル経営者」でもなく、あくまで「宿の管理人」だと語ってくれました。
宿はザイタが設立した非営利組織「Shorefast」の所有です。高級リゾートを作ることが目的ではなく、訪れる人が「自分の家」のようにくつろげる空間と、地域文化を体験できる場を提供したいという思いから誕生しました。
フェリーがドックに着くと、すぐに宿へ向かいました。看板はありませんが、遠くに見える壮麗な建物が目印です。島は全長約15マイルしかなく、到着するとサンドラとロゼマリーという二人の地元ホストが温かく迎えてくれました。
宿内を見学した後、コミュニティ・ホストのユージーンがSUVで島内を案内してくれました。彼の子どもたちや漁業の歴史、島の建築様式、そしてホテルが地域にもたらした経済的インパクトまで、あっという間に多くのことを教えてもらいました。利益はすべてShorefast財団に戻り、島の再生に再投資されています。
ザイタの「文化観光」のビジョンが、どれほど島の活性化に寄与したかを身近に感じました。スタッフはカナダ人としてのホスピタリティだけでなく、故郷への誇りと情熱がにじみ出ています。旅の価値観が変わるほどの体験です。
旅の予約
1泊2,429ドル(ダブル利用)から、最低2泊の宿泊が必要です。フルサービスをご希望の場合は、Fathom Travel Desk が代行します。
チェックイン
到着すると、ホストが温かく迎え入れ、宿の構造や島の歴史を紹介してくれます。地域の人が案内することで、遠い土地でもすぐに「ここが自分の居場所だ」と感じられます。ユージーンが言うように、"ここを離れたくなる理由が見つからない" というのが島民の本音です。
ロケーション
人口約2,400人のフォーゴ島は、カナダ・ニューファンドランド・ラブラドール州最大の離島で、北大西洋の端に位置し、グリーンランドの海を挟んだ場所にあります。
ホテルスタイル
建築家トッド・サンダースが手掛けた、柱上に浮かぶようなモダンなデザインは、伝統的な漁師の水上小屋をイメージ。内装は温かみのある素材と、地元の木工・キルト作品で彩られています。世界中から訪れるゲストは、バーや焚き火を囲んで交流し、特別な時間を共有します。
おすすめの利用者
冒険好き、自然愛好家、デザイン志向、体験型旅行者
向かない利用者
小さなお子様連れ(子ども向けプログラムはありますが、主に大人向けの雰囲気です)

客室数
全29室。床から天井までの窓からは北大西洋の壮大な眺望が楽しめます。家具は島の職人が手作りし、布やキルトも地元アーティストの作品です。暖炉付きの部屋や、全室温水トイレを完備。
施設概要
客室に加え、レストラン、バー、屋上サウナと2つのホットタブ、映画上映室、ジム、ライブラリー、会議スペースがあります。さらに、Shorefastとサンダースが設計したアーティスト・スタジオが4つあり、ハイキングコースでアクセス可能です。
食事とドリンク
全食事・スナック・ノンアルコール飲料が料金に含まれるオールインクルーシブ。地元産の魚介類、根菜、ベリー類を中心に提供され、ワインはカナダ産に限定されています。夜は焚き火でスモアを楽しみ、朝はフレッシュジュースとパンケーキが好評です。
客室アメニティ
無料Wi‑Fi完備。客室内にコーヒーメーカーはありませんが、目覚め前にコーヒーやジュース、ペストリーがドア前に置かれます。暖炉付きの部屋はスタッフが点火してくれます。
欠点
特にありません。ただし、一度訪れると離れたくなくなる点は注意が必要です。
特筆すべき点
宿内で車は不要です。外出したいときはホストが白いSUVの鍵と再利用可能な水ボトルを渡してくれます。出発前夜はバレーが車をフェリー乗り場に駐車してくれるサービスもあります。
チェックアウト
屋外アクティビティ
夏はサンディ・コーヴで白い砂浜を楽しめ、カリブ海にいるような感覚に。地元の人が開く「シェッド・パーティー」では、裏庭の小屋でライブミュージックや交流が楽しめます。天候が良ければハイキングもおすすめで、サンドラとロゼマリーがレベルに合わせたコースを提案してくれます。
旅の計画
アクセス方法
まずはボストンまたはトロントからハリファックス経由でガンダーへ。ガンダーで車をレンタルし、1時間でチェンジ・アイランズ・フェリー乗り場へ向かいます。フェリーから宿までは車で約20分です。フェリーは1日数便しかないため、スケジュールは事前に確認してください。自力での移動が不安な場合は、宿が有料で送迎サービスを提供しています。
ベストシーズン
フォーゴ島は7つのはっきりした季節があります。5〜6月はグリーンランドから流れ込む氷山を見ることができ、7〜8月は釣りやハイキングに最適です。9月はベリー狩りのシーズンで、ブルーベリーやジューンベリーが豊富に採れます。訪れる季節により、体験できる風景が大きく変わります。
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