アフリカ・マーシーでのボランティア体験:米空軍看護師エリン・ホーンの物語
西アフリカの発展途上国に医療を提供する巨大な民間病院があるとしたら、どう思いますか?それが「慈善船」Mercy Shipsが運営する世界最大の民間病院船、Africa Mercyです。400人のボランティアが40か国から集まり、日々医療支援を行っています。
エリン・ホーンは、米国サウスカロライナ州出身の28歳の外科病棟看護師です。USCアップステートを卒業後、米空軍看護隊に入隊し、4年後に慈善船へ転向。過去2年間(計15か月)にわたり、ガーナ、ギニア、コンゴ共和国の港湾であるコルナクリ、ピオンテ・ノワールで勤務しました。その体験をご紹介します。
慈善船を知ったきっかけは?
サウスカロライナ州スパルタンバーグにあるUSCアップステートで看護学を学んでいたときに、初めて慈善船のことを知りました。医療ミッションに興味があり、公式サイトを見てその価値観とミッションステートメントに共感したのがきっかけです。
発展途上国での医療経験はありますか?
実はありません。米国外で看護した経験は、米空軍としてアフガニスタンへ派遣されたときだけで、主に米軍・連合軍の兵士を対象にした医療支援でした。
船上での典型的な1日は?
船内は常に人で賑わい、会話や交流、思いやりが溢れています。私は主に顎顔面外科病棟で8時間シフトを組み、昼・夕方・夜のローテーションで働いています。

エリンが患者を診察しています。
支援の恩恵は誰に?
私たちの目的は、アフリカの最貧層に無料医療を提供することです。しかし、実際にはボランティア側も多くの愛と喜びを受け取っています。患者の笑顔や感謝の言葉が何よりの報酬です。
航海でのハイライトと最大の課題は?
最も感動したのは、患者さんの生活が劇的に変わっていく瞬間です。病気により社会から疎外されていた人々が、私たちの手当てで自信を取り戻す様子は奇跡のようです。
逆に、極度の貧困と苦しみを目の当たりにすることは胸が張り裂けそうになります。看護師として全てを解決したい衝動に駆られますが、現実は限られたリソースしかありません。その無力感と、私が米国で生まれたことへの感謝が交錯します。
印象に残るエピソードは?
ある夜、夜勤へ向かう途中で即席のダンスパーティが始まりました。患者さんや医師、通訳が廊下で輪を作り踊っていたのです。最初は遠慮していた少女が「エリン!ダンス!エリン、ダンス!」と叫び、私も思わず輪に加わり、拙いダンスを披露しました。笑い声と歓声に包まれたその瞬間は、船上の生活がいかに楽しく、温かいかを象徴しています。

「Aye, aye, captain.」
ボランティアは医療資格がなくても可能?
もちろんです!船は様々な分野のボランティアを必要としています。料理人、厨房スタッフ、ハウスキーピング、木工・電気・配管などの技術者、船舶運航スタッフ、会計・財務、牧師、人事、幼稚園から高校までの教師など、役割は無限に近いです。
志望者へのアドバイスは?
ポジションにより短期・長期のクルーがありますが、最低でも3か月は滞在して船上生活を体感することをおすすめします。
もう一度参加しますか?
はい、ぜひ!来年もボランティアクルーとして再応募しています。

「たくさんの愛が待っています」
この経験は医療観や旅の捉え方を変えましたか?
発展途上国で働くことで、人はその人自身として尊重すべきだと実感しました。米国の医療体制に対する感謝も格段に高まりました。また、旅行は単なる観光ではなく、出会った人々や築いた関係が中心になることに気付かされました。
ABOUT AFRICA MERCY

Africa Mercyは世界最大の慈善病院船で、最先端の手術室5室と82床の集中治療室を備えています。年間約7,000件の手術(白内障除去、腫瘍摘出、口唇裂・顎裂再建、整形外科、産科瘺孔修復など)を実施し、沿岸の村々にも歯科・医療クリニック、健康教育、HIV/AIDS対策、水・衛生プロジェクトなどの支援を行っています。
Africa Mercyは約450人のクルーで運航され、さまざまなボランティア参加方法があります。
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