セビリア・グレートハウス(歴史的公園)
概要
セビリア・グレートハウスは海を望む歴史的公園で、モダン・セント・アンの西約1kmに位置します。ここはかつての「セビリア・ラ・ヌエバ」――ジャマイカ初のスペイン首都であり、アメリカ大陸における最古のスペイン入植地のひとつです。敷地内には壮麗なグレートハウス、プランテーションの遺構、タイノ族の住居や奴隷アフリカ人の家屋の再現、そしてキッチンガーデンが整備されています。
植民地時代と英領への移行
スペインからイギリスに領土が奪われた後、当該土地は軍官に譲渡され、サトウキビ農園として開発されました。1745年に建てられたグレートハウスは現在も公園のシンボルとしてそびえ立ち、正面の芝生には1997年に発見・再埋葬された奴隷アフリカ人の遺骨を慰める記念碑が設置されています。
博物館と展示
修復されたグレートハウス内には、タイノ族時代から奴隷制度、植民地主義に至るまでの歴史を辿る博物館が併設されています。展示は、奴隷として働いたジャマイカ人アフリカ人の日常生活を繊細に再現し、スペイン植民期の装飾的な石彫やイギリス植民期の骨磁器のティーカップと対比させることで、歴史の多層性を体感できる構成となっています。
遺構とタイノ族の村
敷地内には、スペイン時代の教会や初代総督の城館の残骸、英領時代のサトウキビ製糖工場や監督官の住宅も見られます。また、ここはかつてタイノ族の村「マイマ」の場所でもあり、住民はスペインのエンコミエンダ制度による強制労働に苦しみ、病気や過労、そして自殺により多くが命を落としました。




