オラン聖心大聖堂
オラン聖心大聖堂の概要
オランの聖心大聖堂(Cathédrale du Sacré‑Cœur d’Oran)の正面には、イエスと四福音書のシンボルを描いた鮮やかなモザイクが輝いています。壮大なアーチをくぐって入ると、オルガンや祭壇前、十字架が飾られた祭壇が目に入ります。
しかし、残された遺構以外にローマカトリックの礼拝に関わるものはほとんど残っていません。アルジェリアがフランスから独立した後に除聖化され、1996年からはオランの公共図書館として利用されています。それでも教会としての痕跡は残っており、かつての大シナゴーグがアブドラ・イブン・サラーム・モスクへと転換された例と同様に、街の宗教建築の変遷を象徴する興味深い対比を提供しています。
モザイクの外観を眺め、建物が20世紀アルジェリア史の縮図であることを感じ取る価値は十分です。内部に足を踏み入れると、礼拝堂の壁龕には本や資料が並び、かつての中殿は学生たちの勉強や交流の場となっています。祭壇や後部祭壇エリアを歩くと、時折鳩が飛び交い、鳩の糞が落ちていることもありますので、足元にはご注意ください。
この大聖堂は1904年から1913年にかけて建設され、フランス領海外領土で最初に鉄筋コンクリートで造られた教会でした。祭壇も同様に鉄筋コンクリート製で、1930年の除聖式では材料が教会法上認められていないため祝福されませんでした。また、アルベール・カミュの小説『ペスト』の中で、感動的なシーンの舞台としても描かれています。
訪問前の注意点
公共図書館として開放されているため、自由に入館して見学できます。




