インドのパスポートが弱い理由:旅行生活が厳しくなる現実
インドのパスポート:弱く、使いにくい!
イギリスに数年住み、世界各地を旅した経験から、インド人であることは誇りであり、世界中の人々がインドやインド人に興味を持ってくれることを実感しています。ドイツでのロードトリップ中に、インド出身と告げるだけで現地の人や他の旅行者とすぐに打ち解けられ、ボリウッドやヨガといった文化的要素が会話のきっかけになりました。
しかし、誇りと実際の旅行の自由度は別問題です。インドの海軍青のパスポートを持っている限り、ビザ取得の壁や渡航制限が大きく、旅行者としての“パワー”は十分に発揮できません。
インドのパスポートは弱い
インドは世界有数の経済大国であり、多くの国がインドとの貿易を重要視していますが、旅行者として迎え入れる姿勢は他国に比べて消極的です。過去の外交政策の不手際も影響していますが、ここでは政治的議論は控え、実際にどれだけ不便かを見てみましょう。
以下の地図は、インドのパスポート保持者がビザなしで入国できない国・地域(灰色部分)を示しています。多くの国はビザ・オン・アライバルさえも提供せず、取得までに15日以内の短期間しか許可しません。

対照的に、イギリスのパスポートを持つ旅行者が享受できる渡航自由度は格段に高く、上位50カ国の多くがほぼ同様の自由度を誇ります。

インドのパスポートは恥ずかしいほど弱いと言えるでしょう。
主要なランキングでもインドはカザフスタン、ナミビア、ケニア、ウガンダ、カンボジア、ブータンといった国々よりも低い順位に位置しています。
2020年の最新データでは、インドは70位に上昇し、ビザ不要で訪問できる国は26か国、ビザ・オン・アライバルで入国できる国は44か国となっています。多少の改善は見られるものの、依然として弱いパスポートであることに変わりはありません。
弱いパスポートが招く余計な出費
昨年、東南アジアをバックパックで旅した際、パスポートの制約で数千ルピー余計に支払うことになりました。例として、タイからカンボジアへ陸路で移動したいと考えたものの、ビザ・オン・アライバルが却下されるリスクを避けるために航空便を予約。陸路なら約1,200ルピーのところ、フライトは5,500ルピーと、4,300ルピー以上の無駄な出費が発生しました。
さらに、インド人はマレーシアへ陸路で入国できません。欧州や他の強力なパスポート保持者はオープンボーダーを利用できますが、インド人は同様に航空便を手配しなければならず、費用と時間が余計にかかります。
インド国内の給与水準が低いこともあり、旅行資金を貯めてもパスポートの制約が足かせになる現実があります。
インド人バックパッカーが少ない理由
ノマド生活を送る中で、ビザ取得が容易な欧米人バックパッカーは頻繁に国境を越えて旅を楽しんでいますが、インド人はそれが難しいです。ビザ取得には詳細な旅程やホテル・交通手段の事前予約が必須で、フリースタイルのバックパッキングは事実上不可能です。
たとえインドの旅行ブロガーが増えても、長期にわたって無計画に国境を行き来するスタイルは見られません。ビザ・オン・アライバルを提供するタイやシンガポール、マレーシアでも、入国時に旅程や宿泊予約の提示を求められます。
ビザ申請は新たな出生証明書のようなもの
シェンゲンビザを申請した際、往復航空券と宿泊予約だけでなく、欧州内での交通手段や銀行取引明細、雇用証明、税務記録まで求められました。フリーランスの私にとって、定期的な収入や固定の勤務先がないため、書類の用意は大きなハードルでした。
ビザが承認されるか否かの不安は、パスポートが返却されるまで続きます。ドイツ人や韓国人と同じように世界を巡りたいという願いはあるものの、弱いインドのパスポートが生涯にわたる制約となっています。




