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本物のパリ――ニューパリジェンヌが語る女性たちの姿

ローマの特派員エリカ・フィルポが、パリ在住のリンドシー・トラムタに新刊『The New Parisienne: The Women and Ideas Shaping Paris』についてインタビューした様子をご紹介します。

かつて私は、濡れた髪が「je ne sais quoi」な朝のように乾かない理由や、シルクのスカーフをひらりと肩に掛けてパリジェンヌ流のカジュアルシックを演出できない自分に戸惑っていました。髪をブロアで巻くのが苦手なだけでなく、イタリアからTGVですぐのフランスに住む女性たちが、なぜあんなに自然にクールで、完璧に見えてもどこか不完全さを抱えているのか、理解できなかったのです。

リンドシー・トラムタは最新作『The New Parisienne: The Women and Ideas Shaping Paris』で、パリジェンヌにまつわる神話やステレオタイプを一刀両断します。彼女はカフェやリビングで40人の女性にインタビューし、活動家・アスリート・政治家・医師・エンジニア・起業家・生まれも育ちもパリの女性、そして市長アンヌ・イダルゴまで、様々なバックグラウンドを持つ女性たちの声を集めました。この多様で洞察に満ちた取材は、21世紀のパリを形作る女性たちのリアルな姿を映し出しています。

本物のパリ――ニューパリジェンヌが語る女性たちの姿

私はトラムタの長年のファンです。彼女の文章は常に魅力的で、序章やインタビューは私にとってまさに“必需品”。本書では、パリジェンヌの神話を掘り下げ、裏返し、そして新世代のパリを紹介しています。各インタビューには、パリのおすすめカクテルバーや緑のオアシス、女性が経営するビジネスなど、著者が実際に足を運んだスポットが紹介されており、読者はまるで現場にいるかのような臨場感を味わえます。

本書の取材にあたり、私はリンドシーに直接質問を投げかけました。

パリジェンヌのステレオタイプはなぜ今も根強いのか?

ラグジュアリーファッション、コスメ、香水、映画、観光業といった産業は、パリの“完璧な”イメージを商品化し巨額の利益を上げています。その結果、植民地時代の影が語られないまま、白人中心のイメージが便利に保たれています。この構造を変えるには、既得権益に挑む大きな勇気が必要です。

執筆の動機は?

フラストレーションが原動力でした。過去の自著『The New Paris』で感じた、パリが一面的に描かれることへの苛立ちが、今回の『The New Parisienne』でも再燃。14年にわたるパリ生活の中で、私自身がパリジェンヌ像に当てはまらないと感じ続け、無意識の圧力に苦しんできました。その“もう一つの物語”を伝えることが本書執筆の目的です。

取材対象の40人の選び方は?

まずは自分が関心を持っていた分野や、SNS・メディアで注目していた人物をリストアップ。その後、身近なネットワークや取材相手からの推薦も参考にしました。取材したい女性はもっといたものの、時間とページ数の都合で絞り込みました。

心に残ったエピソードは?

Rokhaya Diallo(ジャーナリスト・映画監督・反人種差別活動家)、Elisa Rojas(弁護士・障害者権利活動家)、Clémence Zamora‑Cruz(LGBT広報・トランス活動家)、Ajiri Aki(Madame de la Maison創業者)、Inna Modja(シンガーソングライター)、Poonam Chawla(文化ガイド・著者・翻訳家)、Delphine Horvilleur(ラビ・作家)、Sarah Zouak(ソーシャル・アントレプレナー)など、各々の闘いと情熱が深く胸に残りました。

本物のパリ――ニューパリジェンヌが語る女性たちの姿 本物のパリ――ニューパリジェンヌが語る女性たちの姿

共通点は「現在と未来のパリへのコミット」か?

はい、まさにその通りです。たとえ街が不公平に扱ったとしても、諦めずに行動し続ける姿勢が共通しています。変化は時間がかかりますが、公共の意識を高め、仲間と支え合うことで前進しているのです。

挫折を乗り越える秘訣は?

歴史から学び、制度改革は挑戦と闘いから生まれると認識しています。また、支えてくれる友人や家族との絆、真の連帯感を大切にし、他者を高めることで自らも高められるという信念が根底にあります。

本物のパリ――ニューパリジェンヌが語る女性たちの姿

英語版だけど、フランス語訳は? 今後の展開は?

ドイツ語版はすでに出版済みで、フランス語版の出版も期待しています。フランスの読者からは英語版でも読んでほしいという声が多く、ポッドキャスト『The New Paris』や今後の執筆活動を通じて議論は続きます。

本書は、#MeToo や #BlackLivesMatter といった社会的潮流を先取りし、女性の多様性とその重要性を明らかにしています。米国で起きた議論がフランスでも波紋を呼び、政治・知識層に不快感を与えるほどのインパクトを持ちました。これらの女性たちの声は、一過性のムーブメントではなく、持続的な変革の原動力です。

本物のパリ――ニューパリジェンヌが語る女性たちの姿

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The New Parisienne: The Women and Ideas Shaping Paris(リンドシー・トラムタ著)


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