優れたホテルとサステナブルなホテルを選ぶ専門家のコツ
旅行者は素晴らしいホテルを求めますが、実際に「良い」ホテルかどうかを判断するのは簡単ではありません。サステナビリティの専門家であり、エコ志向・デザイン志向のホテルを紹介するプラットフォームBouteco創設者のジュリエット・キンスマンは、新刊『The Green Edit: Travel — Easy Tips for the Eco‑Friendly Traveller』で実践的なヒントを多数提供しています。本稿はその中から「宿泊先の選び方」篇を抜粋し、環境に優しいホテルを見極めるための具体的な指標をまとめました。
かつてホスピタリティは「ホストとゲストの相互尊重」そのものが美徳とされていましたが、近年は資産運用や利益率が重視されるようになりました。Instagramに溢れるプラスチックに絡まるウミガメの画像や、地球に優しい生活を呼びかける言葉に触れるたび、予約するホテルが本当に環境配慮しているかを見極める必要があります。
「エコフレンドリー」という言葉があふれる中で、グリーンウォッシュ(偽装エコ)に惑わされないための感度を磨くことが重要です。表面的な取り組みと、本質的な環境活動を区別できるかが鍵となります。
裏方のオペレーションに注目しましょう。宿泊施設の運営・ハウスキーピング・エンジニアリングは、客室の快適さと同等に重要です。使い捨てアメニティが多いホテルよりも、エネルギー削減目標や廃棄物削減実績が明確な施設を選ぶ方が、持続可能な旅行に近づきます。
大手国際チェーンは、資産所有者と高度に統合されたマシーンです。ロイヤリティプログラムや従業員教育は魅力的に映りますが、地域社会への貢献度は必ずしも高くありません。無料アメニティが過剰に提供されていると、不要なプラスチックや紙製品が増えてしまいます。見た目が可愛いだけの「エコ」包装(ヘンプ紐で包んだ使い捨てカミソリやパンダの排泄物風紙箱)に騙されないようにしましょう。真のラグジュアリーは、旅先に残す負荷を最小限に抑えることから生まれます。
チェックすべきポイント
- サステナビリティ情報の掲載有無:公式サイトにCSRや環境認証ロゴが明示されているか。
- エネルギー:再生可能エネルギーの導入率、LED照明や高効率暖房システムの有無。
- 水:低流量シャワー、節水トイレ、雨水・グレイウォーターの再利用。
- 廃棄物:リデュース・リユース・リサイクルの実践状況、コンポストの有無。
- 雇用:地元住民の採用比率、研修制度、社会的インパクトの開示。
- 交通手段:公共交通機関や自転車レンタル、徒歩マップの提供。
- フード&ドリンク:地産地消、オーガニック食材、牛肉不使用や輸入飲料の制限。
- ハウスキーピング:タオル・シーツの再利用オプションの有無。
- 庭園・緑化:在来種や生物多様性を考慮した植栽、切り花の代わりに観葉植物の配置。
- 文化・保全:先住民族の工芸支援や再野生化・土地保全プロジェクトへの関与。

さらに深く学びたい方へ
『The Green Edit: Travel — Easy Tips for the Eco‑Friendly Traveller』は、サステナブルな旅行を実現するための具体的なアイディアが満載です。書店やオンライン(Bookshop.org、Amazon.com)でぜひ手に取ってみてください。
本稿は、Juliet Kinsman 著『The Green Edit: Travel』(Ebury Press © 2020)より許可を得て抜粋しています。全著作権所有。




