キトラ島とオーストラリアの歴史的つながり

キトラ島とオーストラリアの歴史的つながり
古代ギリシャ神話や歴史で重要な位置を占めるキトラ島は、約100年前からオーストラリアとも深い関係があります。
マッドマックス受賞とキトラ島の祝福
ジョージ・ミラー監督の最新作『マッドマックス』がオーストラリア映画として史上最多の6部門でアカデミー賞を受賞した際、最大の祝賀はギリシャのキトラ島で行われたと言われています。
ギリシャ系オーストラリア人の足跡
ミラー家をはじめ、1890年代に始まった移民の波で、数千人のギリシャ系オーストラリア人がキトラ島からオーストラリアへ渡りました。彼らはシドニーやメルボルン、地方の町で映画館やミルクバー、カフェ、フィッシュ&チップス店を開業しました。
トニ・リソンの著書『アフロディーテとミックスグリル―20世紀オーストラリアのギリシャ系カフェ』では、ギリシャ系カフェがオーストラリアの象徴とされ、アンドロニクス、プーロス、カッシマティス、コミノスといったキトラ系オーナーの店名が紹介されています。
キトラ島の常住人口は4,000人未満ですが、ギリシャ系オーストラリア人は定期的に訪れ、先祖が残した島への愛着を再確認しています。多くはディオニュソス的な暮らしを求めて帰郷します。
キトラ島の文化と祭り
あまり知られていないこの島は、歴史的に理想郷として描かれ、比喩的な旅の象徴とされてきました。1717年のロココ絵画『キトラへの出航』でジャン=アントワーヌ・ワトーは牧歌的な快楽を表現し、19世紀後半のロマン主義者たちは巡礼の対象としました。アクセスが困難だったため、作家や画家にとってはロマンティックな物語として語られました。
著者が訪れたのはブドウ収穫の始まりの時期。アギア・アナスタシアの近くの村では、土曜日にブドウ踏みのパーティーが開かれ、串焼きのラム肉や地元ワイン、チーズ、ブドウジュースとセモリナで作る甘いデザート「ムスタレヴリア」が振る舞われました。
若者たちは小さなウーゾのグラスを手に、手拍子しながら円形に踊ります。年齢や体格を問わず、肩を並べてギリシャ式の輪踊りや列踊りが続き、参加者が増えるほど円は大きくなります。ギリシャの踊りは「ケフィ(kefi)」、すなわち酔わずに人生を楽しむ喜びが根底にあります。食べ、飲み、踊って心身を解放するのです。
この記事は The Saturday Paper に掲載されたものです。元記事はこちらをご覧ください。




