ジョージ・ワシントンのマウント・バーノン
バージニア州にあるジョージ・ワシントンのマウント・バーノンは、1799年の死後もほぼ手付かずの状態で残る豪邸です。書斎や寝室、植民地アメリカ最大級といわれる豪華な「ニュー・ルーム」など、すべてが当時の家具や正確なレプリカで保存されています。
農家としての一面も持つワシントンは、邸宅を取り囲む丘陵地帯の500エーカーを管理し、4つの個性的な庭園や稼働中の農場、そしてかつて奴隷が住んでいた宿舎の復元を行いました。
教育センターでは、インタラクティブ展示や映像でワシントンの生涯と遺産を学べます。

歴史
1734年、オーガスティン・ワシントンがこの地に簡素な家屋を建てました。ジョージの半兄ローレンスが1752年に結核で亡くなると、未亡人が若きジョージに家を貸し、後に相続させました。ジョージは屋根を2.5階建てに増築し、北棟・南棟・クーポラ・ポーチを加えて現在の姿に仕上げ、延べ面積は約11,000平方フィートに達し、当時のバージニアの典型的な住宅の10倍に相当しました。1775〜1783年は大陸軍司令官として不在でしたが、戦争後にプランテーションを8,000エーカーに拡大。大統領職(1789〜1797年)でも再び離れ、退任後にマウント・バーノンで死去しました。
その後、邸宅は荒れ果てましたが、1858年にマウント・バーノン・レディース協会が2,000エーカーと共に20万ドルで取得し、現在も所有・管理を続けています。
マウント・バーノンの見どころ
フォード・オリエンテーションセンター
入口近くにあり、ワシントンがデラウェア川を渡った映像や建国期の課題、邸宅の救済ストーリーを短編で紹介。全敷地を見学するなら最低3時間は確保しましょう。
邸宅本体
センターから木陰の小道を通って邸宅へ。ボウリング・グリーンの芝生で列に並び、ガイドが家族の肖像画やワシントン家紋、1790年にラファイエットが贈ったバスティーユの鍵などを解説します。ポトマック川を望むテラスではロッキングチェアに座り、絶景を堪能してください。
ドナルド・W・レイノルズ博物館&教育センター
最新施設で23のギャラリーとシアターがワシントンの人生を追体験させます。測量官、フレンチ・インディアン戦争の指揮官、プランテーション拡大者、大陸軍司令官、独立戦争勝者、初代大統領としての軌跡を展示。マルサの1759年の結婚ドレスや、19歳・45歳・57歳の姿を再現したフォレンジック模型、雪や霧・砲撃の4D革命戦争シアター、奴隷労働者の物語、象牙・金・鉛・人歯で作られた(木製ではない)義歯などが見どころです。
ここだけでも最低1時間は見ておくと良いでしょう。

庭園
公式のエンターテインメント庭、熱帯果樹の温室、キッチンガーデン、実験作物用の植物園の4つのテーマ庭があり、季節ごとに異なる景観を楽しめます。
農場
元々8,000エーカーに及んだプランテーションの雰囲気を、4エーカーの再現エリアで体感。コスチュームを着た解説員が農作業を実演し、ホッグアイランド・シープやドミニク・チキン、レッド・デヴォン牛などの遺伝品種と触れ合えます。奴隷が住んでいた小屋のレプリカも展示。
墓所
1799年12月14日、ワシントンは自らの遺志に従い、森に囲まれたシンプルなレンガの墓に埋葬されました。マルサも同じ墓所に合葬されており、アメリカ建国の父を偲ぶ静かな場所です。
実用情報
入口近くにフードコート、コロニアルレストラン、ギフトショップがあります。季節限定でDCのウォーフやアレクサンドリア発のシティクルーズが利用可能。アレクサンドリアからは全長10マイルのマウント・バーノン・トレイルを自転車で走れます。
ジョージ・ワシントン蒸留所
かつて米国最大規模だったウイスキー蒸留所は、2.7マイル離れた場所にあり、1800年代に火災で消失。その後2007年に復元され、見学ツアーを実施しています。
豆知識
外壁に見える石目調の外観は、実は黄松のサイディングをサンドペーパーで削り、石のように見せた“ラスタック”加工で、コストを抑えたワシントン独自の工夫です。
チケットと基本情報
• ワシントンDCから南へ約15マイル
• 公共交通:イエローライン地下鉄ハンティントン駅 → フェアファックスコネクタ101バス
• 入場料:大人$28、子ども(6〜11歳)$15、5歳未満無料(音声ガイド付き)。オンライン予約で割安・時間短縮。
• 邸宅内部ツアーは別途予約が必要です。
• 毎日、専門ツアーが開催されています。
• 蒸留所は4月〜10月の土日限定、ツアーのみ$10。




