海外旅行者向け税金ガイド:知っておきたい5つのポイント
アメリカ人は旅行が大好きです。2019年だけで4500万人以上が海外へ渡航しました――ビジネス目的もあればレジャー目的もあります。パンデミックで旅行者数は減少しましたが、世界の景色や音を体験したいという欲求は変わりません。
ビジネスでもレジャーでも、まずは税金の基本を押さえておきましょう。

リモートで他国から働けますか?
はい、可能です。エストニアやバミューダなど、一部の国ではアメリカ人向けに短期リモートワーク用ビザを設けています。多くの企業が在宅勤務を永久的に認める中、異国で仕事を続けたい人を呼び込む狙いです。
自宅やアパートにこもりたくない人にとって理想的な選択肢ですが、海外で働く以上、税務上の義務は必ず生じます。
自分の税務状況はどうなる?
税務上の扱いは滞在先と滞在日数によって変わります。長期的に海外に住むアメリカ人は1000万人以上と推定され、その多くは一つの国に定住したり、国を行き来したりしています。
具体的には、12か月間で合計330日以上海外に滞在すれば「実体的居住テスト(Physical Presence Test)」を満たし、米国の在外税制優遇を受けられます。
日数が1日でも足りなければ、これらの優遇措置は失われるので、滞在日数はしっかり記録しておきましょう。
滞在期間が長くなると、滞在先国の税法上の居住者とみなされ、その国でも課税対象になる可能性があります。事前に調査し、計画的に行動することが重要です。
海外で働いても米国に税金は払うの?
はい、払います。米国は市民権ベースの課税制度を採用している数少ない国のひとつです。米国市民・永住権保持者(グリーンカード保有者)は、居住地に関わらず米国の所得税を申告・納付しなければなりません。
たとえば、海外滞在中に副業を始め、同時に米国企業でフルタイム勤務を続けた場合でも、両方の所得は米国の課税対象です。
税負担を軽減するには?
海外で生活・就業する際は、二重課税のリスクが高まります。利用できる税制優遇を把握し、適切に申告すれば税負担を大幅に減らすことが可能です。
外国勤労所得除外(FEIE)
在外米国人が最大の恩恵を受けられる制度が「外国勤労所得除外(Foreign Earned Income Exclusion、略称FEIE)」です。2021年の除外上限額は108,700米ドルで、この金額までの外国での所得は米国連邦所得税から除外されます。上限を超えなくても、納税義務がなくても連邦税申告は必要です。
FEIEを利用するには、実体的居住テストを満たす必要があります。
外国税額控除(FTC)
もう一つの重要な制度は「外国税額控除(Foreign Tax Credit)」です。外国政府に支払った所得税は、米国の税額から同額を控除(クレジット)できます。
たとえば、海外で1,000米ドルの所得税を支払った場合、米国の納税額を同額だけ減らすことができます。
ただし、FEIEで除外した所得に対しては外国税額控除は適用できません。FEIE上限を超える外国での所得については、別途税額控除を受けられます。
在外税申告の手順は?
海外移住を決める前に、財務状況を整理しておくことが重要です。計画なしに渡航すると、税務上のトラブルにつながりやすくなります。疑問があれば、TFX などの税務専門家に相談すると安心です。

この記事は TFX の Veronica Rhodes が執筆しました。TFX は女性オーナー経営の税務事務所で、米国市民はもちろん、米国税務義務のある非市民にも幅広いサービスを提供しています。シンプルな在外税申告から複雑なケースまで、25年以上の実績があります。




