珍しい動物たちの驚くべき8つの移動
アフリカのヌーがセレンゲティを横断したり、ミンククジラが南極の餌場から亜熱帯の産卵地へ旅したりする姿は有名ですが、自然界にはそれ以上に魅力的で知られざる大規模な移動が数多くあります。今回は、世界各地で見られる8つの驚異的な移動と観察できるベストシーズンをご紹介します。

黄金クラゲ(パラオ)
通常のクラゲは潮流に流されますが、パラオ・ジュエルフィッシュレイクに生息する黄金クラゲは、太陽の位置に合わせて毎日移動します。朝は湖の西岸に集まり、日の出に向かって東へ泳ぎ、木陰に潜むイモリや海綿の影に注意しながら進みます。昼過ぎに休息し、午後になると再び西へ戻ります。
観察ポイント: パラオ本島コロールから日帰りツアーで一年中見られます。乾季(11月〜4月)がベストです。

モナーク・バタフライ
9月から10月にかけて、カナダ南部や米国東部からメキシコ中部やカリフォルニアの越冬地へ、数百万匹の黒と金色のモナーク蝶が大移動します。驚くべきことに、個体は一度も帰ってきません。春に北上した蝶は途中で卵を産み、そこから孵化した幼虫が最大5世代を経て再び南へ戻ります。
観察ポイント: メキシコのモナーク保護区は1月〜3月がピークです。

北極ツバメ
北極ツバメは地球上最長の移動距離を誇り、グリーンランドの繁殖地から南極ウェデル海へ、そして再び戻ります。その往復距離は1回で約43,000マイル(70,000km)に達し、34年の平均寿命で月へ3往復相当です。飛行中は海面の魚やプランクトンを捕食します。
観察ポイント: 5月にグリーンランドから北上し、ポルトガル・アゾレス諸島で見ることができます。

トゲウオ(カリブ海)
カリブ海に生息するトゲウオは、夏になると最大50匹が一列に並び、海底を横切って深海へと移動します。これは嵐を避け、深い冷水で卵の発育を助けるためです。秋になると浅瀬の繁殖地に戻り、長い列は捕食者への警戒心を高めると考えられています。
観察ポイント: 夏の初めに夜間ダイビングすれば、トゲウオの行列を見ることができます。

レッサーフラミンゴ
8月になると、サハラ以南のアフリカに生息するレッサーフラミンゴは、ケニアのボゴリア湖などリフトバレーの湖に集まり、スピルリナのブルームを餌にします。その後、11月頃にタンザニアのナトロン湖へ渡り、交尾と巣作りを行い、2百万匹以上のピンクの群れが誕生します。
観察ポイント: ボゴリア湖は8〜11月、ナトロン湖は9月以降が見頃です。雛は12月頃に孵化します。

ハンマーヘッド・シャーク
2011年のマイアミ大学の研究では、フロリダからニュージャージーまで約745マイル(1,200km)を泳いだハンマーヘッドが記録されました。特に有名なのは「ハンマーヘッド・トライアングル」―ガラパゴス、マルペロ、ココス諸島の3地点で、夏季の上昇流が起きるとココス島付近に最大200匹が集まります。
観察ポイント: 6〜12月にコスタリカ・ココス島へ向かうライブアボードダイビングツアーで観察できます。代表的なポイントはバホ・アルコン、ダーティーロック、プンタ・マリアです。

フルーツバット(アフリカ)
10月になると、コンゴ盆地からザンビアのカサンカ国立公園へ、1,000万匹以上のストローカラー・フルーツバットが移動します。夜になると1匹あたり最大2kgの果実を食べ、世界最大規模の哺乳類の移動を成し遂げます。12月下旬にはほとんどが帰巣します。
観察ポイント: カサンカ国立公園では、ガイドと武装警備付きで樹上の隠れ家から観察できます。

赤側ガータースネーク(カナダ)
カナダ・マニトバ州の広大な地下洞窟に、数千匹の赤側ガータースネークが冬眠のために最大20マイル(32km)移動します。春になると10万匹以上が洞窟から出てくる姿は、世界最大規模のヘビの集合です。人に対しては無害で、9月に再び洞窟へ戻ります。
地球上で最も可愛らしい動物たちとその観察スポットをご紹介しました。
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