インドの伝統的飲料:ワインからリキュールまで
インドの飲料シーンは、キングフィッシャーのビールだけにとどまりません。国内各地には、独自の風味豊かなアルコール飲料が多数存在します。本稿では、インドを代表する伝統的なアルコール飲料を専門的にご紹介します。
ナシックの名ワイン
デカン高原の肥沃な土地に位置し、ボルドーに匹敵する気候を誇るナシックは、世界クラスのワイン生産地です。サンヴィニヨン・ブラン、シェーヌ・ブラン、メルロー、シャルドネなどが栽培されており、Sula Vineyardsのディンドリ・エステート・リザーブやTiger Hill Vineyardsのシャルドネはソムリエにも高く評価されています。
フェニ:ゴアのカシューノエリキシル
16世紀にポルトガル人が伝えたカシューノ・フェニは、淡いジンジャー色とフルーティーな香りが特徴です。スパイシーなサクティやヴィンダルーと相性抜群で、氷とライムを添えてロックで楽しむのが定番です。ココナッツフェニやコロニアル・ポートもゴアの飲み物のバリエーションとして親しまれています。
ラージャスターンの王家リキュール
古代の王族レシピを基に、カルダモン、サフラン、ドライフルーツ、ハーブなどをブレンドしたリキュールです。ジョドプルの王家が誇る「ケサル・カストゥリ」は、上質な味わいを求める人々に人気で、高級バーで提供されています。
バングラ:ベンガルの強力な米スピリッツ
ベンガルのガンジス平野で作られる、無色透明でアルコール度数約50%の米蒸留酒です。ToofanやFarinni No.1といったブランドがあり、コーラ割やインド風カイピリーニャ(ライム、塩、砂糖、チリを加える)などのカクテルに活用されています。
チャン:ヒマラヤのミレットビール
ダージリンやシッキムで楽しまれるチャン(トンバ)は、発酵したミレットを原料とした温かいビールです。厳しい冬の夜に熱々で飲むのが定番で、暖まる効果から現地では欠かせない飲み物となっています。伝説ではイエティも好むと語られます。
トディ:ケララのパームワイン
ケララでは「カッル」と呼ばれるミルキーなパームワインが、カニカレーやエビフライ、蒸しカリミーン魚とともに「シャプ」と呼ばれる居酒屋で提供されます。地元の人々と共に飲むことで、南インドならではの忘れがたい体験ができます。
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