世界で楽しむ人形劇ベスト10スポット
「今日の厳しい経済状況では、人形遣いの需要はない」とジョン・カサック演じるクレイグ・シュワルツが『ビング・ジョン・マルコヴィッチ』で嘆いた。確かに、人形劇は古代エジプト文明にまでさかのぼる古い芸術で、かつての栄光は薄れたものの、現代の課題の中でもなお息づいている。
幸いにも、人形劇は世界のいくつかのホットスポットで活気を取り戻し、再び注目を集めている。Lonely Planetの専門家の意見を基に、忘れられない人形劇体験ができる10のおすすめスポットをご紹介する。年齢問わず楽しめる。
1. バリ島の影絵人形劇(Wayang Kulit)
バリ島の象徴的な「ワヤン・クリ」影絵劇は、単なるエンターテイメントを超える。ヒンドゥー教の叙事詩を題材にしたキャンドルライトの公演は、6時間以上続くこともある。短時間の公演を望むなら、文化の中心ウブドへ足を運ぼう。
2. イングランドのパンク&ジュディ
現在ではあまり見かけなくなったが、ロンドンのコベントガーデン・メイ・フェアとパペット・フェスティバルでは今もパンク&ジュディが上演されている。暗くユーモラスな物語と観客参加型の掛け声が楽しめる。
3. バーモント州のブレッド&パペット・シアター
バーモントらしい奇抜さを体現したこのシアターは、巨大な人形(最大20フィート)を使い「安価な芸術と政治劇」を提供する。公演中に自家製ジャムを添えた焼きたてのパンが振る舞われることも。

ブレッド&パペット・パレード(写真:ジャック・サンバーグ)
4. ロサンゼルス・ボブ・ベイカー・マリオネット・シアター
米国で最も歴史ある人形劇場の一つ。歌い踊るマリオネットが観客と交流しながら上演され、奇抜なユーモア好きにはたまらない。さらに無料でアイスクリームが提供されることも。
5. ミュンヘンのラートハウス・グロッケンシュピール
マリエン広場に面した新市庁舎の時計塔は、43個の鐘と32体の人形が歴史的事件(1568年の騎士トーナメントやシェフレルタンツ)を再現する見事な機械仕掛け。ハゲンドゥーベル書店の最上階やカフェ・グロッケンシュピールから鑑賞できる。
6. ローマのイタリアン・パペット・シアター
ヨーロッパ人形劇とコメディ・デラルテの起源であるローマでは、ジアニコロの丘で毎週末無料公演が行われている。屋上からのパノラマ眺望も魅力だ。
7. ベトナム・ハノイの水上人形劇
水に浮かぶ舞台で人形が滑らかに動く独特の演出は、潜む操り手が巧みに操作する。鮮やかで水しぶきが舞う様子は、Lonely Planetのアン・エドマンズも何度も足を運んだほどの魅力。
8. パリのギニョール・マリオネット・ショー
フランスの機知に富んだキャラクター、ギニョールがルクセンブルク公園のマリオネット劇場で、童話を暴力的にひねった物語を演じる。子どもも大人も楽しめる日替わり公演が開催されている。
9. プラハのマリオネット・ショッピング
プラハは人形劇の街。国立マリオネット劇場で公演を鑑賞した後、カレル橋下のマリオネットショップやリチ・マリオネット工房、マーケットで手作り木製マリオネットを購入できる。
10. 日本の文楽(ブンラク)
三人の操り手が協力して命を吹き込む緻密な日本の伝統芸術。大阪と東京の国立文楽劇場で上演される本格的な作品は、見逃せない体験となるだろう。

文楽人形(写真:リチャード・フォワード)




