キューバで見つけた、心が宿る家の物語
エレン・シルバーマン監督の短編映画『My Roots Lie Here』
My Roots Lie Hereは、当サイトが誇る24人のベストトラベルフォトグラファーの一人、エレン・シルバーマンが制作した29分の短編ドキュメンタリーです。キューバの住宅内部を映し出し、そこに暮らす人々の「家」への思いを静かに瞑想します。
私自身は外出好きの旅人ですが、どこへ行っても帰る場所があることに喜びを感じます。オフィスでもよく語られるテーマで、私たちは旅行好きでありながら、料理や家族、そしてゆったりとした時間を楽しむ“家”の大切さを共有しています。
シルバーマンはこのテーマを、キューバで撮影した映像で探求しました。彼女はまずハバナにある1926年築の家を訪れ、続いてハバナから東へ7時間のカマグエイ地方の農家を取材しました。「家とは何か?」を問いかけるため、人生のほとんどを同じ家で過ごした高齢者たちにインタビューを行いました。
映像の中で、長老は自分を庭の古木に例え、"根付いている"という言葉が頻繁に登場します。家は彼らの命の源であり、そこに蓄積された物語が映し出されます。

映画は1つの家と所有者に焦点を当てた章構成です。キューバらしい自然、古い遺物、朽ちつつある豪華さが映像に彩りを添えます。対話は最小限で、環境音が重要な役割を果たします。シルバーマンは「キューバ音楽はリズムが強すぎるため使用しなかった」と語り、各家に固有の音—ルイスの歌、ジョージの調子外れのピアノ、ペドロのタイプライター、アルマンドの口笛—を収録しました。
街の様子や近所の会話、家族の訪問、ペットとの触れ合いといった日常の風景が随所に映し出され、普遍的なテーマながらも個々の瞬間が宝石のように輝きます。古い本に囲まれた部屋での髪の結い方、ミサ後のパティオでの静かな祈り、皺だらけの手で布の縫い目を引く様子など、細部にわたる描写が印象的です。
この映像は、観客を新たな場面へと誘い、そこから離れたくなくなる感覚を呼び起こします。それこそが本作の狙いです。
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My Roots Lie Here(エレン・シルバーマン監督)
映画に関する詳細
本作は2016年4月7日〜15日にニューヨークで開催されたハバナ映画祭で上映されました。また、キューバ・ハバナで開催されたニューレティノ映画祭でも上映され、訪れる価値があるとシルバーマンは語っています。
撮影はCanon 5D Mark IIIで行われました。
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