シアトルで外せない体験:ブレークアイランドへのボートツアー
シアトルの夏から初秋にかけての必須アクティビティは、アルゴジ・クルーズのティリカム・エクスカーションでパジェットサウンドを横断し、ブレークアイランドへ向かう短時間のボート乗船です。乗客はシーダーのロングハウスで、伝統的なディナー、北西部ネイティブ・アメリカンの語り部によるストーリーテリング、ライブパフォーマンス、そして手作りアートを楽しめます。写真映えするアライグマや、ネイティブの衣装呼称など、インサイダーならではの情報も満載です。
インサイダー紹介
クルーズディレクター
カメロン・クインとクリストファー・フランクはティリカム・エクスカーションのクルーズディレクターです。クインはサリッシュ海(パジェットサウンドとその周辺海域)で育ち、ウェスタン・ワシントン大学で創作写作、音楽、演劇、人類学を学びました。「太平洋北西部の土地と水に深い親近感を持ち、10年近く環境・文化教育に携わってきました」と語ります。フランクは8年の在籍歴があり、かつてはダンサーとして参加。その後クルーズディレクターに転身し、ハイダ族の血を引くネイティブです。「曾祖父は著名な彫刻家ジョン・ウォレス(サードゥーツ)でした。自分は彫刻しませんが、先住民コミュニティにおける芸術の重要性はよく理解しています」と語ります。
彼らの役割
クインの視点
クインは「各ディレクターが自らのリサーチと経験を基にナレーションを作り上げます。ツアーは地域の独特な生態系と、1万年以上前から続く先住民文化との結びつきを強調します」と説明。
フランクの視点
フランクは「乗客が乗船したらまず挨拶し、出身地や質問に答えます。その後、ブレークアイランドへ向かう45分間のクルーズで、人類学・考古学・歴史・神話を交えて地域の背景を解説し、ティリカム・ビレッジ体験への理解を深めてもらいます」と語ります。
ボート乗船中の見どころ
景観と港の様子
クインは「晴れた日にはオリンピック山脈とカスケード山脈、さらにマウント・ベイカー、グレーシャー・ピーク、マウント・レーニアといったワシントン州の活火山3つが見渡せます。アルキ・ポイント灯台やシアトル中心部のスカイラインも絶好のフォトスポットです」と案内。
フランクは「エリオット湾とシアトル港の活気がまず目に入ります。タグボート、消防船、州フェリー、世界最大級の貨物船、クルーズ船が行き交う様子は圧巻です。アルキ地区はシアトル創設に関わる歴史的スポットで、沿岸サリッシュ部族の古代集落位置も指し示します。アルキ・ポイントの灯台とレーニア山が一直線に並ぶ光景は必見です」と解説し、ブレークアイランドが姿を現す瞬間を強調します。
野生動物
サリッシュ海の豊かな生態系
クインは「ハクトウワシ、ハクトウイルカ、世界最大のクラゲ『ライオンのたてがみ』などが見られます。オルカや白面イルカ、シロナガスクジラ、ミンクも遭遇することがあります。島自体はバードウォッチングの名所で、ハクトウワシ、ミサゴ、カワセミ、キバシギ、アオサギが観察できます。また、黒尾鹿やミンク、そして大胆で写真映えするアライグマの群れもいます」と紹介。
ブレークアイランドについて
自然と歴史の宝庫
フランクは「ブレークアイランドは475エーカーの州立公園です。ハックルベリーやミントルベリー、サーモンベリーなどの野生ベリーが自生し、解説板付きのトレイルで植物と先住民の利用法を学べます。シアトル市の名前の由来となったシアトル酋長がこの島で生まれたと伝えられ、トリムブル邸の遺構も残っています」と語ります。
料理
1500年の伝統調理法
フランクは「島に足を踏み入れるとまず蒸しムール貝の前菜が出ます。ロングハウスに入ると、アルダーの薪で1500年前から伝わる調理法で魚が炭火焼きされ、すぐに自分の皿に乗ります。ビュッフェではサラダ、フルーツ、キノコラグーのポレンタ、ライス、そしてシカ・バイソン・牛肉のシチューがあります。島特製のモラセスを少し加えた甘みのあるパン、そしてデザートのブラックベリー・クリスプが食事の締めくくりです」と説明。
先住民コミュニティ
島の原名と歴史
フランクは「ブレークアイランドの原名は『Tah‑tsoh』で、意味は『ナマズ』です。永住村はありませんが、季節ごとの資源採取の拠点でした。1786年、後のシアトル酋長がこの島の南部ビーチで生まれたとされています。酋長はドゥワミッシュ族(母系)とスカマッシュ族(父系)の血を引き、島はスカマッシュ部族の領土に隣接しています」と語ります。
ライブパフォーマンス
歌と踊り、マスクのパレード
フランクは「5曲・5踊りのショーで、特にデイビッド家の祖先舞踊と巨大マスクのパレードが見どころです。6フィート(約180cm)長さ、40ポンド(約18kg)ものマスクは圧巻です」と紹介。
マナーと注意点
Do's & Don'ts
クインは「島を一周しようと無理に走らないでください。公共ツアーと組み合わせてゆっくり散策やキャンプを楽しめます」と助言。
フランクは「‘chief’と呼ばないでください。また、衣装は ‘regalia’ と呼びます。ショー中のフラッシュ撮影は禁止です。ドアを開けて外に出さないようお願いします。拍手や質問は歓迎ですので、楽しい時間を過ごしてください」と注意喚起。
ロングハウスの意味
冬の儀式とコミュニティ
クインは「ロングハウスは冬の儀式場として、暗い季節に人々が集い、物語・歌・踊りを火の温もりと共に分かち合う場所です」と説明。
お土産の選び方
ギフトギャラリーと書籍
クインは「ワシントン州・太平洋北西部のアーティスト作品が揃うギフトギャラリーでは、ハイダ族の名工ナンシー・バーゲスが手掛けるバスケットや儀式用帽子を購入できます。実演を見るチャンスも」
フランクは「本好きの私としては、子ども向けから学術書まで幅広い書籍が揃っています。料理本、アート、カヌー、シーダーの利用法、神話などがあり、部族のアートが入ったTシャツやスウェットも人気です」と紹介。
ティリカム・ビレッジ体験の料金と予約
この体験はシーズン限定です。スケジュールは公式サイトで確認してください。シティパス保有者は割引料金で利用できます。大人・シニア 60ドル(通常89ドル)、4〜12歳 23ドル(通常32ドル)、3歳以下は無料です。
(トップ写真クレジット: JMabel)




