小琉球での冒険—台湾最大のサンゴ島を満喫
夜中のビーチで、干潮の岩礁プールを慎重に足で踏みながら進む。波はリズムよく砕け、ヘッドランプの光だけが闇を照らす。隙間に潜む黒くとげのあるイソギンチャクを見つけ、ライトを消すと、闇に包まれる。
足で浅い水面をやさしくかき混ぜると、魔法のような光景が現れる。生物発光性のノクチルカが、まるで水中のホタルや流れ星のようにきらめく——完璧なコンディションでしか見られない稀有な自然現象だ。

地元では「星砂」と呼ばれるこの光景は、小琉球(リトルリウチウ、Xiaoliuqiu、 小琉球)という台湾最大のサンゴ島で体験できる数々の奇跡のひとつだ。
隠れたサンゴの宝石
小琉球は台湾南西海岸から約9海里離れた場所に位置し、東港港からわずか20分のフェリーでアクセスできる。台湾海峡と南シナ海に囲まれ、人口約13,000人の唯一のサンゴ島である。
面積はわずか6.8平方キロメートル。島一周は20分ほどのモーターサイクルツアーで回れるほど小さいが、スノーケリング、ダイビング、ビーチでのんびり、寺院巡り、そして島らしい暮らしが楽しめる2~3日間の旅行に最適だ。別名ラマイ島(Lamay Island)としても知られ、コンパクトな楽園となっている。

世界クラスの水中探検
台湾でも数少ないサンゴ礁島として、小琉球はスノーケリングとスキューバダイビングに最適だ。カラフルなサンゴ礁と豊かな魚群がビーチにすぐ近くで広がり、セルフでのスノーケリングが気軽に楽しめる。
海況は荒れることもあるため、初心者は地元のゲストハウスが提供するガイドツアーを利用すると安心。マスク、ウェットスーツ、ライフジャケットが完備されている。

ピークシーズンは北端の「花瓶岩(Vase Rock)」が混雑するため、静かなスポットとしては大福漁港から東側の「後世礁(Houshi Fringing Reef)」までの海岸がオススメ。水深が深いほど初心者や岩の多い場所が減り、快適に潜れる。
どこで潜っても、1メートル以上、体重200kgに達する大型のウミガメと遭遇する可能性が高い。保護された海域には100頭以上が生息し、サンゴ礁を餌にし、夏には産卵も行う。近づいて観察はできても、決して触れないこと。餌付けや接触を促すガイドは避け、地元住民が守る生態系を尊重しよう。

絵のように美しいビーチと夜の奇跡
侵食されたサンゴの海岸線には、貝殻が混ざった白い砂浜が点在する。
西側にある「ゲバン湾(Geban Bay)」は、森に囲まれた100メートルの手つかずのビーチで、ターコイズブルーの海と壮大な夕日が楽しめる。

白砂港(Baisha Tourist Harbor)近くの「中豪ビーチ(Zhongao Beach)」は、保護されたウミガメの産卵地でもあり、5月から10月は夜間閉鎖される。
島の南東側のビーチや岩礁プールは、干潮の真夜中に生物発光藻が光り輝く。ヘッドランプで慎重に照らすと、ウミウシがインクを噴出したり、海のうさぎのようなウミウサギやヤドカリが姿を見せる――自然のミニチュア劇場だ。

本格的な島の暮らし
島の集落では、漁業、観光、そして近年拡大しているカキ養殖に従事する住民がゆったりと暮らす。淡水が乏しいため農業は制限され、生活は海に密接に結びついている。
寺院は35~80箇所点在し、漁獲の恵みと航海の安全を祈願する神々が祀られている。

中心部の「碧雲寺(Biyun Temple)」は観音菩薩を本尊とし、1950年代に再建されたが、起源は1700年代に遡る。観音の誕生日である3月下旬には大規模な祭事が行われ、露店や獅子舞が賑わう。
寺院のトラックステージで上演されるオペラは、台湾のロマンや冒険譚を生き生きと描き、夜の島を彩る。
実用的な旅行情報
高雄からバスで1時間の東港港からは、朝7時から夕方6時45分までフェリーが運航し、最終帰港は午後6時。運賃は各社で統一されている。

白砂港周辺にはゲストハウスが多数あり、路上で部屋を売り込む仲介業者がいるので交渉が必要。海鮮料理店や観光案内所も充実。西海岸のサマジリゾートキャンプ場は宿泊に適しているが、無許可の野宿は控えるべきだ。

移動手段
港近くでスクーターをレンタルすれば、車のない島でも快適に移動できる(免許持参必須)。フェリーで自転車を持ち込むのも便利で、舗装された静かな道路は丘陵が多く、カニ横断の標識に注意しよう。
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