死者の犠牲者たち――祭りの舞台は墓地
メキシコ・オアハカで迎える「死者の日」
オアハカの墓地に足を踏み入れると、死んだ花嫁や痩せた修道女、踊る骸骨の群れが私を押しやり、オレンジの花とろうそく、食べ物が山積みされた墓石の間へと導いてくれる。ここは「ディア・デ・ロス・ムエルトス(死者の日)」の祭りが数日間続く場所だ。
地元の人々はギターで民謡を奏で、家族の墓前で祈りを捧げながら談笑している。観光客で混み合う中、最初は墓石が見えにくく、写真を撮る人々が無遠慮に墓を踏みつけ、挨拶や哀悼の言葉も忘れがちだった。
「死者を迎えることは私たちの風習への敬意です」と、サンタ・ドミンゴ教会近くで手作りジュエリーを販売するパトリシア・ヒメネスさんは語る。「人が多いほど、祭りは賑やかになるのです」。
私だけが不快感を抱いているのかと思ったが、実際は地元の人々も観光客と交流し、写真に応じ、訪問者が近づくと歌声を大きくするなど、むしろ歓迎している様子だった。自分の死への先入観と、墓地は「厳粛」な場所だという固定観念が不安の原因だったのだと気付かされた。
メキシコでは、こうした日には墓地自体が「パーティー」の会場になる。死者への敬意と喜びが交錯する光景は、文化の違いを理解し、尊重することの大切さを改めて教えてくれる。




