パタゴニアでの2日間の冒険
1日目
出発と海への飛び込み
フェリーが出航し、私たちは道路脇に残された。厚く膨らんだ雲が空を覆い、冷たい風が旅の始まりに不吉な雰囲気を漂わせた。渋々下着姿になり、岩を乗り越えて海へと転げ落ちた。
冷たい塩水が体に走り、頬が自然と笑顔になった。ここはチリの太平洋岸だ。次に味わう海はアルゼンチン側の大西洋になる。タオルで体を拭き、トレッキングポールを伸ばし、重いバックパックを肩に担いで歩き出した。
長い旅路の終着点
ここにたどり着くまでに、飛行機3機、バス4台、船1隻、そして数日間にわたる長い待ち時間とヒッチハイクを経験した。自分たちの足で進む喜びに胸が高鳴り、同時に緊張感も漂っていた。次のフェリーに間に合うため、48時間で約100kmを歩くというハードなスケジュールが待っていた。
テントと夕食
初日の夕暮れは早く訪れ、光がなくても歩き続けたかもしれないほど熱意に満ちていた。広い空き地に小さなテントを設営し、風が吹くとフライシートがピンと張った。
折りたたみコンロで自分で作る夕食のシンプルさに喜びを感じる。レストランの料理でも自宅の食事でもないが、どちらよりも心地よい。
夜明けと朝の行軍
今、バスローブを羽織りながらパソコンに向かうと、フレッシュな寝袋とテントの黄色い光景が懐かしく思い出される。夜はゆっくりと、朝は再び起きて荷物をまとめ、歩き出した。
朝の行軍は血糖が足りないことを実感させる静寂の中で、雨に濡れた道路脇で飲んだお粥が唯一のエネルギー源だった。
炎天下とハエの襲撃
正午になると、数週間続くような猛烈な日差しが降り注いだ。乾いた土の上を歩き、ハエ—特に血を吸うハエ—が執拗に襲ってくる。スイングし、走り、叫び、どれだけ対策を講じてもハエは容赦しない。「どうしてくれるの?」とラウラが叫んだ。
私は手でハエに近づき、数センチ離れたところで狙いを定め、ひとひねりで追い払うという独自の防御法を編み出した。
橋下の休息と景色
橋の下で休んだとき、前日に峡湾の向こう側で出会った自転車二人組が通り過ぎた。パンとチーズ、サラミの脂身をかじりながら、午後の暑さに挑んだ。
丘を登りながら『ボヘミアン・ラプソディ』を全力で歌い、やがて空高く舞うコンドルが子どもを守る姿と、背後に広がる氷河の壮大な景観が現れた。
キャンプと水浴び
夕方、5kgの水を背負いながら疲労が蓄積し、道路脇の風除けのコーナーでテントを張る前に湖に足を浸した。冷たい水が体と心を癒した。明日も続けられるだろうか。
2日目
過酷な行軍
2日目はこれまでのどの日よりも厳しかった。太陽は血を吸う虫の大群と共に戻ってきて、休む間も与えてくれなかった。朝食のときは、無言の怒りを抱えながらお粥を食べ、ハエから逃れるように全力で歩いた。重いバックパックは肩に重くのしかかり、まるで水平の重力に逆らうかのように足取りは鈍くなった。
ちょっとした笑いと苦難
手を清潔に保つためのアルコールジェルを自分の排泄物に落としてしまい、必死に拭き取るという滑稽な出来事もあったが、すぐに次の村へ向かう流れに戻った。
正直に言えば、どれほど苦しかったかは覚えていない。覚えているのは、木陰で水を飲みながら座り込み、半マイルほど歩くとエネルギーが尽きて再び座り込んだことだけだ。
最後の追い込み
バスが通り過ぎて埃の雲を残し、水は減り、喉は渇いた。太陽はゆっくりと沈み、夜が近づく中でも目的地にはまだ届いていなかった。疲れ果てた私たちはチョコレートバーを静かに分け合い、遠くで吠える犬の声を背に歩き続けた。
暗闇の中、急な坂を下りると遠くに街の灯りが見えた。半キロほどでジープが横に止まり、乗り込むように声をかけてくれた。
「フェリーから降りたのを見たよ。この道は普通は歩かないんだ。町まで乗せていこうか?」
はい、お願いします。




