アルゼンチン縦断バス旅:窓越しに映る風景
旅行好きなら「旅は目的地よりも過程が大事」という言葉を聞いたことがあるだろう。アルゼンチンをバスで3か月横断した私たちにとって、この言葉は文字通りの真実だった。ブエノスアイレス、イグアスの滝、ロサリオといった有名スポットはすでに紹介したが、実際の感動は移動中に広がる景色にあった。北から南へ、そしてその間のすべての道で、絶景が次々と現れた。
バスで国内を縦断し、アンデス山脈を4回越え、ブラジル側の緑豊かな牧草地帯からボリビア側の塩原まで、さらにはティエラ・デル・フエゴの永遠の冬まで体験した。各区間はそれぞれが冒険で、息を呑むような風景が広がっている。以下に、アルゼンチンの道中で撮ったお気に入りのショットを紹介する。
バス旅の実態
アルゼンチンのバスはこんな姿
国内の長距離バスは以下のような外観だ。

ブエノスアイレスからチリ・サンティアゴへ24時間の初乗車は、ファーストクラスにアップグレードした。レザーシートの広々した座席、個別テレビ、そして無料ワインが付いた食事が提供された。



長距離バスでの食事事情
最初は食事の質に驚いた。ベジタリアン向けメニューは事前予約が必要で、24時間の長距離路線では必須だ。しかし、このサービスは例外的で、多くの路線ではベジタリアン食は提供されず、料金は全体的に高めになる。
朝食はクラッカー、クッキー、ドゥルセ・デ・レチェ、ジャムといったシンプルな構成だった(写真左上)。
サルタ路線ではハムとチーズのサンドイッチが提供されたが、これは近くの野良犬にあげた。ベジタリアンは長時間の旅に備えて自分で十分なスナックを持参することをおすすめする。
短距離路線ではクッキーとスチロフォームカップのインスタントコーヒーが出る。夜行バスでは甘みのあるコーヒーが提供され、車掌が食事・飲み物・後片付けを担当し、料金に含まれている。
標準席ではバス全体にテレビが設置され、ポップミュージックのビデオが流れることも。楽しい時もあるが、頭痛が起きやすいのでノイズキャンセリングイヤホンを持参した方が良い。

ブエノスアイレスからアンデスへ向かう西の道
ブエノスアイレス–サンティアゴ路線は平坦な平野から始まり、メンドーサのワイン畑、そしてアンデス山脈の曲がりくねった峠を経てロス・リベルタドーレス国境へと続くドラマティックな変化を見せる。



湖水地方の道路
サンマルティン・デ・ロス・アンデスを経てアルゼンチン南部に再入国し、バリロチェの美しい湖群に到着。ナウエル・フアピ国立公園やブラック・グレイシャーが見どころで、そこからエル・チャルテンへ向かう27時間の過酷な移動が待っている。






夕暮れに染まるアンデス山脈の背後に広がる無限の砂利道と岩原は、広大で単調、しかし圧倒的なスケールを感じさせる。予算重視の旅行者にとって、バスは飛行機よりはるかにコストを抑えられる手段だ。





パタゴニアの象徴的な道路
エル・チャルテンではフィッツロイ山の壮大な眺望が楽しめた。

エル・カラファテへ短距離で移動し、ペリト・モレノ氷河へ向かう。山岳湖とロス・グラシアレス国立公園を巡るルートは圧巻だ。



チリのトーレス・デル・パイネ国立公園へも足を伸ばし、そこからフェリーでティエラ・デル・フエゴへ。ウシュアイアでヒッチハイクし、世界最南端の街を体感した。


イグアスの滝へ:熱帯への転換
パタゴニアの寒さからウルグアイへ飛行し、そこからバスで北部アルゼンチンへ戻った。ブラジル側の湿った平野が熱帯のヤシ林へと変わり、24時間で全く別世界に入った。




北西部アルゼンチンのドラマティックな走行
サルタへの20時間バスは、熱帯から植民地風情の街並みへと変化する旅だった。

カファイテの4時間は、ケブラーダ・デ・ラス・コンチャスの赤い岩が連なる絶景路。





フフアイカからウマワカへ向かうケブラーダ・デ・フフアイカは、リンタ・デ・リパン(標高4,170m)の山道やサリナス・グランデスの塩原を車で走破できる絶景スポット。グアナコが群れで走る姿が見られた。










カラフルな山々とアルパカ、ボリビアの雰囲気が漂う国境近くの風景。最後のアンデス横断は、チリのアタカマ砂漠へと続く壮大な無人地帯だった。
費用の詳細は 『アルゼンチン旅行の実費とブルードルの為替レート』 をご覧ください。




