ティンドィック – キルギスの山岳と家族の冒険
「ティンドィック」は、ユルト(遊牧民のテント)の屋根にある煙突口の名称で、火の煙が外へ抜ける場所です。このシンボルはキルギス国旗の太陽にも描かれ、遊牧文化の象徴となっています。
映画『ティンドィック』の背景
2010年、監督フランツ・ヴァルターは登山家イネス・パーベルトと共にキルギスへ遠征し、天山(ティエンシャン)高山帯に位置するキジル・アスケル山南東壁の初登頂を目指しましたが、山頂手前で失敗しました。
翌年、イネスは11歳の息子エマニュエル(通称マヌ)と再挑戦。マヌはベースキャンプまで同行し、家族旅行と登山遠征が交錯する様子が子どもの目線で語られます。
監督の意図
フランツは次のように語ります。「本作はキルギスの山岳風景を舞台に、イネス・パーベルトの初登頂挑戦を記録するだけでなく、彼女と息子マヌがキルギスで過ごす旅路も追います。広大な自然の中で彼らが体験する‘未知への一歩’を観客に感じてもらいたい」。
また、現代のSNSがもたらす情報の速さに対抗し、ゆっくりとした語り口で深みのある物語を届けることを目指しています。「短い映像やツイートでは伝えきれない、登山の本質的な静けさと余韻を描きたい」。




