バナナ・バンカー:戦争遺構が芸術空間に変わる
ベルリンの戦争遺構が語る現代アート
ベルリンは進歩的でボヘミアンな街ですが、至る所に戦争の痕跡が残っています。壁時代の見張り塔が形を変えて公園になり、装飾的な大聖堂には大きな穴が開いた中庭ができ、弾丸や爆弾の痕跡が残る防空壕はシアターとして再利用されています。
その被害の規模(肉体的・精神的)は計り知れませんが、そこから生まれる復興への決意は驚くべきものです。
バナナ・バンカーの歴史
2003年、ミッテ地区にある巨大なナチスの地下バンカーが注目を集めました。この建物はかつて赤軍の刑務所、キューバ産果物の保管庫(通称「バナナ・バンカー」)として利用され、1990年代にはアンダーグラウンドのフェティッシュクラブとしても機能していました。
著名なアート・コレクター、クリスチャン・ボロスが所有権を取得し、解体の危機を脱しました。
アート空間への改装
建築家とキュレーターのチームは、壁が一部で3メートルもの厚さを持つ四階建ての構造を数年にわたり細部まで掘り下げ、光と流れを最適化した展示空間を作り上げました。
展示作品は、オラファー・エリアソンの静謐なガラス球体から、サンティアゴ・シエラの重厚で不気味な彫刻まで、多岐にわたります。
アーティストと空間の対話
アーティストはバンカー内で作品を設置する際、空間に合わせて作品を改変したり、逆に建築側が作品に合わせて改修を行ったりしました。中には観る者の感情を揺さぶるものもあれば、単純に心地よさを提供するものもあります。
地下入口から広大な展示空間まで、全体のスケールは圧倒的で、訪れる人々を魅了します。特別ガイドツアーは数週間~数か月前に予約が必要ですが、その価値は十分にあります。
訪問情報
場所:ボロス・コレクション
Reinhardtstrasse 20, Berlin, 10117
電話:+49-30-275-9406-5
予約:必須(事前予約のみ)
おすすめ書籍:『Boros Collection』(Jens Casper、Annette Shryen 著)
“In a Berlin War Bunker, Christian Boros Creates a Showcase for Art”(NYT)




