現実は食べられるのか?― ブラジル・パンタナールでの冒険体験
イングランド中部で育った私は、熱帯のジャングルが身近にあるわけではありませんでした。バーミンガムの公園や運動場が、子どもの想像力をかき立て、インディアナ・ジョーンズごっこをゆっくりとした郊外の風景の中で繰り返していました。冒険に取りつかれた私は、ジョーンズの映画、過酷な野生動物のドキュメンタリー、ジャングルに関する本を貪るように読んで、今も続く情熱を育んできました。
旅への渇望と初めての挑戦
家族旅行はヴァンデやスウェーデン諸島へ行く程度で、いずれも安全で手軽なものばかり。むしろ、メディアで描かれた野生世界と実際の世界の違いを確かめたくてたまりませんでした。大人になり、経済的にも自立できたとき、私は世界中に飛び出し、冒険ラボに入り込んで自分の子どもの頃の疑問に答えるべく、様々な体験を集めました。
これまでの旅路
南シナ海でのアイランドホッピング、シベリア鉄道、ゴビ砂漠のトレッキング、スーダンでの迷子、ナミビアの荒涼とした大地への恋…数え切れないほどの旅を経験しましたが、心の奥底で常にひらめき続けた場所がありました。
パンタナールへの出発
数年前、胸が高鳴る思いでブラジルの中心部に位置する湿地・ジャングル「パンタナール」へ向かいました。アマゾンに匹敵するほどの植物・動物多様性を誇りますが、観光客の足が少なく、まさに秘境です。ここにはアマゾンでは見られない固有種が多数生息しています。
「アナコンダ」「ピラニア」「カイマン」「キラーベーズ」…語り草になるエピソードが満載です。
現地での準備と行動
二人の友人と共に、大学の図書館で古いガイドブックを調べましたが情報は古く、ほとんど役に立ちませんでした。そこでリオの現地人に話を聞き、バスの時刻表を手に入れ、リオで出会ったウェイトレスの遠い親戚が働く牧場へ向かいました。旅行期間は6か月と長く、失敗しても時間に余裕があったのが大きな強みでした。
3週間にわたり、遠隔地のキャンプや広大な湿地での野宿を繰り返し、ジャングルの天蓋からは常にサルの鳴き声が聞こえてきました。
パンタナールでのハイライト
オープンなサバンナを馬で駆け抜け、キラーベーズが飛び交う樹木が生い茂る狭い小道へ入る体験は忘れられません。また、古い厩舎で巨大なボアコンストリクターと共に過ごした夜や、ワニに追われた瞬間、足元に潜むアナコンダを探し出した瞬間も鮮烈です。ピラニアを釣って食べたこと、タランチュラを捕まえたこと、ワニを泳ぎ切ったこと、滝に飛び込んだこと、酋長の娘と軽く口説いたこと…すべてが現実の冒険でした。
恐怖や遠慮は無く、ただ純粋に「野生」の世界を味わい尽くしました。ハリウッドの特殊効果に頼らない、本物の映画のような冒険は、パンタナールで実現できたのです。




