キャンセルしたフライト、完璧な一枚、そして勝利のパンケーキ朝食
この一枚の写真は、キャンセルしたフライトと危険な道路脇での止まり込みを上回る価値がありました。旅行写真家で作家のエリック・アダムスが、グランド・テトン山脈で撮影した奇跡の瞬間を語ります(Alaina Haring 取材)。
撮影概要
被写体:ワイオミング州グランド・テトン山脈
カメラ:Sony a7R II(ニコンレンズ使用)全手動設定
教訓:直感に従うこと。特別な瞬間を追い求めるためにフライトをキャンセルする選択も、後悔しない価値があります。
背景と出発
撮影はワイオミング州西部、ジャクソン・ホール近郊のグランド・テトン国立公園で行われました。ここは天候が激しく変化し、予測不可能ながらも美しい光景が広がります。フラットな平原が突然山岳へと続く独特の地形が、ユニークな写真を生み出します。
2016年10月、エリックは新型車のテストドライブに伴う自動車プレスイベントでこの地を訪れました。当日は曇り空が続き、山々はほとんど見えませんでした。
フライトキャンセルの決断
翌朝、ジャクソン空港(米国内唯一、国立公園内にある商業空港)で荷物を降ろしていると、星空がはっきりと見えました。「何かを決めなければ」と直感が働き、エリックはフライト変更を選択。同日午後に出発する便へと予約を変更し、レンタカーを借りて20分後に再び公園へ戻りました。
夜は冬の初雪が降り、雲も残っていましたが、翌朝は美しい光景が期待できそうでした。
思いがけない出会い
初めての訪問だったため、どこがベストな撮影スポットか全く見当がつきませんでした。しかし、道路の曲がり角で「これだ!」と思える光景を発見。エリックは思わず車を止め、カメラを構えて撮影を開始しました。
カメラは野生動物撮影用の高速シャッター設定でしたが、光の変化が激しかったためそのまま連写。最初の一枚は画面から飛び出すほど鮮やかで、すぐに特別なショットだと直感しました。
瞬間の魔法
青空と雲が山肌と樹木の雪を交互に隠し出す完璧な構図。撮影はわずか30秒で完了し、2分後には車に戻っていました。光がすぐに変わり、もし時間が長ければ三脚を設置していたかもしれません。
続けて数枚撮影しましたが、結局最初の一枚だけが本当に優れた作品となりました。通常は最後の一枚がベストになることが多いですが、今回は逆でした。
勝利の朝食
エリックは公園内のロッジでパンケーキの朝食を注文。「人生で最高に美味しい朝食」だと感動しながら、日の出を眺めました。その写真を即座にInstagramに投稿し、JJCommunityの当日フォトコンテストで優勝。JPEG形式でも十分にインパクトがありました。
仕上げと感想
スマートフォンのLightroomで軽くコントラストとシャドウを調整しただけで完成。少し暗めにしたことで、道路や樹木が際立ちます。見た人からは「絵のよう」「本の表紙みたい」と評価され、現実離れした美しさが称賛されました。




