プライドと崩壊
背景
私たちはウェールズのコロッサスウォール、標高50メートルの急峻なスレート壁へ向かった。南向きで天候にさらされ、日差しはあるものの、年間を通じて降り続くウェールズの雨が壁に染み込み、すでに滑りやすいスレートをさらに厳しくしていた。
挑戦
仲間のスピレットは「Ride the Wild Surf(E4)」に挑む意欲満々で、私はカーロリンと「Bella Lugosi is Dead(E1/E2)」でウォームアップしようとしたが、動きがうまくいかず不調だった。
若さと競争心に駆られ、来週パキスタンへ行くことを考える余裕もなく、すぐに「Major Head Stress(E5)」に挑むことを決めた。近くにいたクライミング仲間のクリス・バーネスと「マッド・マックス」もこのルートはボルトが離れているだけで難易度はそれほど高くないと語り、私の「大胆さ」への自信を刺激した。
失敗
装備を整え、13フィートほどの高さで明らかなクラックを見つけた。30フィート上に最初のボルトがあり、数手で簡単に到達できるはずだった。私は大きめのナットをクラックに差し込んだが、サイズが合わなかった。
本来ならば小さめのナットに交換すべきだったが、肩に乗った「自信の悪魔」が「二手で届く、ボルトまで楽だ」と囁き、私はナットを外したまま上へと手を伸ばした。その瞬間、足が滑り、空中に浮かんだ。
約12〜14フィートの高さからゆっくりと地面に向かい、落下の瞬間に「痛いだろう」とだけ思っていた。岩場に足が激突し、足裏に激しい痛みが走った。19年経ってもその痛みは残っている。
教訓
若さと競争心が判断を曇らせ、装備の確認を怠った結果だった。次回からは冷静に状況を評価し、無理をしないことが重要だ。





