ダラス・ホロコースト博物館の最新展示『レット・ミー・ビー・マイセルフ:アンネ・フランクの生涯』
アンネ・フランクの遺産を体感できるVRツアー
アンネ・フランクの有名な日記は、ホロコーストという計り知れない大量虐殺に人間の顔を与えました。アムステルダムのアンネ・フランク・ハウスは、ナチス迫害から逃れたフランク家らが隠れ住んだ三階建ての隠れ家で、欧州でも最も訪問者が多い史跡のひとつです。ダラス・ホロコースト博物館は、最新のバーチャルリアリティ(VR)技術を使い、この感動的な体験を北テキサスに再現しています。
バーチャルリアリティ体験
展示はまず、約15分間のVRツアーから始まります。来館者は事前予約をし、受付でVRヘッドセットを受け取って簡単な操作説明を受けた後、没入型の旅に出ます。
ツアーは隠し入口を覆う本棚から始まり、最初の階のリビングへと進みます。狭い階段を上がると、ヴァン・ペルス一家が同じく隠れていた二階へ。屋根裏部屋では、アンネが夜空を眺めた窓辺に双眼鏡が置かれています。
実物のハウスは来訪者の混雑を避けるために簡素に保たれていますが、VR空間は1944年当時と同様に家具や小物がすべて配置されています。専用のクリックデバイスで日記の一節を朗読させたり、料理・睡眠・ラジオでの戦時情報収集といった日常シーンを体験できます。
「レット・ミー・ビー・マイセルフ」展示概要
VRは展示全体の入口に過ぎません。本展示は『Let Me Be Myself: The Life Story of Anne Frank(レット・ミー・ビー・マイセルフ:アンネ・フランクの生涯)』というテーマで、1929年の誕生から1945年のベルゲン・ベルゼン強制収容所での死までを大きな個人写真と共に時系列で紹介しています。
来館者は、13歳の誕生日に贈られた赤と白のチェック柄の日記帳のレプリカや、ユダヤ人が着用を強制された黄色い星の実物を目の前で見ることができます。
「Voices of Today」― 現代の若者の声
展示の最後のセクションでは、現在の若者たちが差別や偏見に立ち向かう姿が映像で紹介されます。ループ再生されるビデオクリップでは、彼らが自身の体験を語り、どのように困難を乗り越えてきたかが描かれています。来館者は展示を出る前に、差別に対する自分の思いを書き込むコーナーでメッセージを残すこともできます。
本展示は2019年8月まで開催され、15分間のVRツアーは入館料に含まれて無料で体験できました。VRツアーは毎日13時~15時に実施され、オンライン予約が必須でした。
今後の展望
ダラス・ホロコースト・ヒューマン・ライツ・ミュージアムは、2019年秋に最先端施設としてリニューアルオープン予定です。新館では、さらに充実した教育プログラムや文化イベントが開催される予定です。
写真提供:ダラス・ホロコースト博物館




