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西海岸を走る:サーフィンとランニングで語る環境保護の物語

はじめに

車窓から見るだけの西海岸は、見どころが少ないように思える。だが、私たちは足で踏み入れ、正午の灼熱から身を潜めた。恋人のように不安定で、でも何か大きな秘密を共有しているかのような表情を浮かべた仲間たちと。

隠れたサーフスポット ― Brand se Baai

サーフィン界では、Brand se Baai(ブランド・セ・バイ)の左側の波が世界最高級と囁かれている。しかし、波を追う者だけがその存在を知り、足を踏み入れることができる。数十年にわたり、孤立した地形と厳しい環境が観光客の目から遠ざけ、自然が守られてきた。

ケープフローリスティック王国の豊かな生態系

この海岸は、世界で最も生物多様性が高いとされるケープフローリスティック王国の一部だ。特有の多肉植物や野生の花々、フラミンゴが渡るオリファンツ川河口など、足でしか感じられない驚きが満載だ。

埋もれた鉱物資源と危険な採掘活動

私たちが日常で触れる歯磨き粉やスマホの画面にまで使われているガーネットやルチル、ジルコン。オーストラリアの鉱山会社MSRは、南アフリカ西海岸の砂からこれらを採掘しようとしている。地域の孤立性が規制の目をすり抜け、環境影響評価の要件を無視したまま進められている。

サーファーが立ち上がった ― Protect The West Coast (PTWC)

ビッグウェーブサーファーのマイク・シュレバッハは、幼少期のサーフスポットが破壊されるのを目の当たりにし、NGO「Protect The West Coast」を設立した。私たちもランニングという形でこの地を守る活動に参加した。

ランニング・プロジェクト『Run West』の概要

グリーンリバー灯台からオリファンツ川河口まで約100kmの荒野を、3日間で自由キャンプしながら走破した。途中、電話も電波も届かず、砂丘と風の厳しさに何度も挑まれたが、仲間のサポートと自然への敬意が支えとなった。

1日目 – 灯台からキャンプへ46km

日の出直前に灯台に降ろされ、海を右手に走り出した。砂のジープ跡は足元を抜け、時には茂みを飛び越えて蛇や岩に注意しながら進んだ。サポートチームはコーヒーとスナックをタイミングよく届け、サーファーだった仲間たちも波待ちを忘れ全力で走った。

2日目 – 鉱山へ向かう26km

キャンプを解散し、鉱山エリアへ向かうと、空を覆うイナゴの大群や、道路沿いに積まれた鉱山の廃砂が目に入った。これらは鉱物を抜き取った後の残土で、再生を目的とした草の植樹は全く実を結んでいない。

最終日 – 鉱山の境界での行動

最終キャンプは砕かれた貝殻のビーチに設置。夕方、PTWCのメンバーが合流し、MSR鉱山への抗議活動を計画した。ランナーは潮位線に沿って走り、警備員に囲まれながらも「移動の自由」を訴えた。警官は遠くから監視しつつも、私たちの走行を止めさせることはできなかった。

環境への衝撃とその意味

走り終えたビーチは、トラックの通行跡が潮位線を超えて広がり、ガーネットの赤い粉が砂を染めていた。まるで大量埋葬された墓地のようだった。私たちはわずかな時間でも鉱山の稼働を止めることに成功し、草の根本的な回復が必要だと実感した。

結び – 何を見逃しているのか

秘密主義は良いことも悪いことも隠す手段になる。大切なのは、失うものを知り、価値を感じてもらうことだ。次に誰かが笑顔で奇妙な場所にいるのを見たら、ぜひ「何が見えていないのか?」と自問してほしい。私たちが行動しなければ、そこはすぐに消えてしまうかもしれない。

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