夕暮れに駆ける
馬との出会い
全速力で駆け抜けると、石と砂と空がぼやけて流れ、馬の背後に広がる無限の草原が見える。凍えるモンゴルの風がカフカのたてがみを激しく揺らし、手は寒さで痺れたが、キャンプへ戻る期待で胸は高鳴った。突然、足元の岩につまずき、馬は後退しながらも跳ね上がった。私は鞍から投げ出され、砂塵の中で足を先に地面に着けて転倒したが、すぐに立ち上がり、遠くへ走り去る馬の姿を見送った。
馬の名前と装備
アルパミスは「これが君の馬だ、ジェイミー」と言いながら、色あせた日光に晒された手綱を差し出した。「マットのはこれだ、名前はまだない」――私たちはそれぞれの馬に「カフカ」と「ラリー」という愛称を付けた。アルパミスは荷馬を積み込み、これからの200マイルの旅路に備えた。
遠征の目的
私たち二人はアルパミスと直接会い、草原での馬の扱い方を学び、来年行う1700kmの騎乗遠征に備えるために来た。また、千年続く伝統を持つバヤン・オルギイ州の鷲狩り師と出会い、撮影し、乗馬体験をすることも目的だった。英国の全長を超える距離をオフロードで走破し、タイヤが三度パンクし、山腹へ転がり落ちた車が空中を舞うという危機も乗り越えた後のことだったので、馬に乗ることはむしろ穏やかに感じられた。
出発の合図
「さあ、行くぞ!」とアルパミスが帽子とスカーフ、トレンチコートに身を包んで叫んだ。青空が広がり、イギリスの風景とはまったく違う大地が四方に広がっていた。私は何年も馬に乗っていなかったし、マットは子供の頃に海辺で一度だけ乗ったことがあるだけだったが、ジョップスやモンゴルの乗馬ブーツ、そしてリンゴ味の馬用おやつは用意していた。
モンゴル馬の特性
モンゴル馬は頑丈で小柄、驚きにくい性格が特徴だ。重いヘルメットを持ってこなかったことに多少の恥ずかしさはあったが、寒さの中で白く漂う死骸の骨が、遠くで軽傷を負えば助けが来ないことを思い出させた。「転ばなければ大丈夫だ」と単純に考えていたが、実際は慎重さが必要だった。
草原での昼下がり
私たちは草原を進み、澄み切った空は紫がかって見えた。マットは自作のブームを作り、杖の先に取り付けた広角アクションカメラで映像を撮っていた。夜はゲル(遊牧民のテント)で暖を取り、塩分たっぷりの濃い茶を何杯も飲んだ。そこへ30代前半のカザフ人がやってきて、鈍っていたナイフを研ぎ始めた。
羊の処理
年配の女性が子羊を持ち込んだとき、私たちは瑞々しいスウェーデン製のブッシュクラフトナイフを差し出した。熟練した手つきで喉を一刀で切り、わずか1時間で全身を皮剥き、内臓処理、解体まで完了させた。その夜はみんなで共同の羊肉と臓物を分け合い、アルパミスが二弦のドンブラを奏でる音を聞きながら、ゲルの天窓越しに夜が深まるのを見つめた。
山岳パスの風
山道を登ると凍える風が三人に直撃した。私は新しいArc’teryxの防風ジャケットに身を包み、フードで外界を遮断しながら、馬のリズムに揺られた。カフカは急勾配で汗をかき、背中の毛が灰色の矢じりのように光っていた。私たちはまるで灰色の馬と蛍光色の装備の乗り手という奇妙な光景だった。
キャンプと凍結
斜面にテントを張ると、近くの小川は凍りつき、白い氷の帯がアルタイ山脈へと流れ出していた。Nemo Pentaliteのフロアレステントは数分で組み上がり、夜の霜が本格化する前に全員を覆った。翌朝、寝袋の表面は呼吸でできた氷で覆われていたが、午後にオルギイの町へ到着したときの安堵感は格別だった。
鷲狩りの体験
黄金の鷲が空へ舞い上がり、所有者と私だけが冷たい山頂に残された。遠くのステップは広がり、雪を頂く山々が地平線を遮っていた。双眼鏡で鷲の翼を観察していると、下のアルパミスが叫んだ。「ウサギが岩場を走っている、鷲が急降下中だ!」鷲の影が地面を横切り、ウサギは最後の瞬間に穴へと逃げ込み、捕食者の爪は空を切っただけだった。
狩人たちの姿
狩人は赤いキツネの毛皮の帽子をかぶり、伝統的な衣装に身を包んで山頂に佇んだ。父親のダライカンは高台に立ち、息子が鷲を腕に乗せようと苦闘する姿を王者のように見守っていた。私はマットのLifesaverボトルから澄んだ水を飲み、再び馬に乗って次の山へ、次の狩りへと向かった。今回は獲物の姿は見えなかったが、草原の動物たちにとっては幸運な一日だった。




