山のラム、ミノタウロスとオリーブの森

親に自分の小遣いをかなり使ってでも、海中の世界を見たいという熱い願望を叶えてくれるよう説得した。アイルランドやイギリスで育った人にとって、シュノーケリングは氷菓子のような頭痛と、岩や砂、海藻の間近の眺めが主になることが多い。しかし、東地中海では、浅い水深でも生命があふれている。魚の群れにこっそり近づこうとしたが、うまくいかなかった。足元のヒレは泡立つ波に揺られ、常に「明日がある」「次の日にもっと近づける」という期待感が心にあった。
朝は家族で山道を歩き、羊の小道や親が好きな本や歴史に触れながら散策した。
丘陵と海中の散策を二週間続けた経験は、強い印象を残した。30年後、再びこの特別な場所に戻った。到着したときの感覚は当時と同じくらい鮮明だ。今回はマスクとスノーケルだけでなく、豊富なダイビング経験と装備を携えている。もはや短時間のソロ探索ではなく、信頼できる仲間と共に長く冒険的な潜水ができる。再び少年のように鮮やかな鰭やヒレを追いかけ、決して手に入れられないものを悟りつつ、グルーパーやラッセ、ブリームが群れを成す泳ぎを心から楽しんだ。
その後、塩水に濡れた肌で、イチジクやナッツ、オリーブの香りが漂う丘へと登り始めた。丘の頂上付近になると、村の生活が息づくレストランや地元の商店が立ち並び、店主たちが客を呼び込み、互いにからかい合いながらその日の出来事を語り合っている。





