ホームコンフォート:エクアドル山岳での飢えと温かな救い
飢えと絶望の夜
目を閉じると、空腹で胃が痛む。今夜は夕食がない。雨が降り続き、残っている少量の米を炊く火も起こせない。テントの中で寝袋にくるまり、道路脇のロールマットに横たわりながら眠ろうとするが、空腹が頭を支配し、寝つくことができない。やがて雨が止み、再び火を起こすことは不可能。体は疲労で震え、40メートルごとに息を整えながら自転車を押し上げる。エネルギーが尽き、6時間で20kmしか進めず、進捗の遅さはまるで刃が胸を突くようだ。
諦めたくない自分
失敗したくない。諦めは私の性格ではない。23歳の私は、南米大陸を7,000km走破し、金銭なしで人々の優しさに頼ることが可能か挑戦している。南米の路上で暮らす子どもたちの苦しみを目の当たりにし、彼らを支援する団体「Operation South America」の活動を支えたい。そのためにまずは自分自身が体験し、理解しなければならない。
助けを求めて
午後3時、ある家の主に庭でキャンプできるか、古くなったパンを分けてもらえるか尋ねた。答えは「ノー」。指先は凍り、感覚が失われていた。エクアドルのアンデス山脈を走る私と相棒のチョは、ほとんど人の住まない孤立した地域を通過している。食料は数日前に食べたかどうかすら覚えていないほど遠い記憶だ。
小さな奇跡
二人の少女が家に入るのを見て、助けを求めて声をかけた。母親は市場でモルモットを売っていると言い、戻るまで待たせられる。時間が経ち、私たちは見捨てられたのではないかと不安になる。手は動かず、涙が頬を伝い、祈りの言葉が胸にこだまする。
やがて少女の一人が家から出てきて、親が戻るまで待つように案内してくれた。暖かい部屋に入ると、体が凍えていた手を見て「これが私の手なのか」と呆然とする。濡れた服を脱ぎ、乾いた衣服に着替えると、再び不安がよぎるが、温もりに包まれた瞬間、心の中に小さな光が灯った。
温かな家と新たな絆
家の中は、正面に礼拝室とその上にキッチン、右側に別棟の寝室とトイレが配置されていた。礼拝室で寝かせてもらい、キッチンでは彼女が米を炊いてくれた。暖炉の前で炎を眺めながら、体が徐々に温まっていくのを感じた。感謝の気持ちから、翌日は家族の手伝いをし、さらに翌晩も滞在した。
36時間の滞在で、まるで自分の家族と過ごすような安心感と幸福感を得た。人の笑顔や小さな親切がどれほど大きな力になるか、改めて実感した。




