バイクパッキングへの讃歌
無知は至福—それが何が待ち受けているかを見るまで。
何年も、朝のランニングや街を歩くとき、のんびりした午後の休憩でも、通り過ぎるロールする戦士たちを見てきたが、一度も『面白そうだな』とは思わなかった。
自転車ツーリングがバイクパッキングにリブランドされたのは天才的だ。もはや、奇妙なヒゲの人々が道路とサイクルパスを闘い、キャンプ場やB&Bを飛び回るだけの旅ではない。今や、前に進めばどんなルートでもOKだ。道路を避け、ほぼ完成したトレイルを探す。軽量な自転車、頑丈な装備、そして豊かな想像力が、私の世界を再び広げてくれた…
こんなシンプルな旅が新たな道を開くとは想像もしなかった。オーストリアのアルプス峠を何時間も登り、コインをひっくり返すように無限のシングルトラックを下る。感覚と技術をすべて呼び覚ましながら、常に笑顔が止まらない。朝のコーヒー用ガスシリンダーを忘れることも問題ではなく、むしろシュラミンドまで20km往復して調達しながら、谷間の隠れたルートを教えてくれる新たな友人たちと出会う…
朝日の光が差し、淹れたてのコーヒーの香りが鼻をくすぐると、サドルに跨がる新たな一日への子どものような期待が湧く。
自転車のペースが新しい世界を開く。車では多くを見るが体験は少なく、金属の箱の中で映像が流れるだけ。歩くと一歩一歩を味わえるが距離は限られ、閉塞感がある。自転車はその両方を兼ね備え、山頂やアルプスの牧草地、曲がりくねった谷、ひっそりとした集落を昼食前に横断でき、途中で立ち止まり、語り合い、遠くをぼんやり眺める時間もある。時には地元の醸造所で思いがけないビールを楽しむことさえできる。
長年のハードな走行やレースでトップを目指した日々が、こんな旅では全く異なるものに思える。旅は目的ではなく過程そのもの。疲れたら止まる。続けたければ続ける。時間は関係ない。太陽にだけ答える日々だ。
12kmのオフロードで10%の坂は厳しいが、夜のキャンプが別の山の尾根に隠れるのを見ると、すぐに忘れられる。汗が乾くとスロベニアのスイッチバックを駆け上がる。スロベニアは愛すべき場所だ。清流にはマスが泳ぎ、野の花が咲き乱れ、ビールはあまりにも美味しく、キャンプの開始が遅れるほどだ。
一日の終わりには、ビールを飲む景色、夕食のテーブル、そしてキャンプ場所を探す。夜空が広がると、昼の冒険や笑い話を振り返り、自然の静寂の中で鹿の鳴き声や山岳通過の雷鳴、岩下の波音が聞こえる。最後に思うのは、チェーンに少しのグリスさえあれば、すべてを与えてくれた自転車への感謝だ。
しかし、この旅を特別なものにするのは人々だ。オーストリア山岳警備隊の『立ち入り禁止』の警告すら、話を交わすと温かな笑顔に変わる。見知らぬ人が挨拶し、奇妙な自転車が村を通り過ぎることに興味を示す。扉は開かれ、飲み物が注がれ、食事が共有される。自転車で通りかかったからこそ生まれる瞬間だ。
12日前に考えた1,000kmのオフロードは、今では唯一の旅の形に思える。楽しい。




