海を見つめる木製おもちゃの物語と夢
新たな島での生活
フェリーはイオスに到着した。エーゲ海の真ん中にある新しい島、新しい住まいだ。
アテナは先史時代の集落スカルコスの発掘作業に従事している。手を土に触れ、掘り進め、記録を書く一年は、サイクリックの澄んだ空気と太陽、そして明晰な思考に満ちている。
小さな工房と夢
自宅の小さな工房では、音楽が流れ、模型やホットコーヒーが並び、ひらめきが次々と生まれる。アテナとホセは目を輝かせながら玩具のことを語り、作り、寝る前までそのことばかり考えている。海辺に工房を持つことが二人の大きな夢だ。
昼下がりにはホセがジョアキン・トレス・ガルシアの工房が焼失した話を読むと、胸に切なさが走る。
デジタルで広がる世界
二人はウェブサイトの作り方や玩具の撮影方法を学び、テキストを書いてブログや新聞、雑誌にメールを送る。「私たちは Wandering Workshop(放浪工房)です!」と胸を張って発信する。
海と猫と木製おもちゃ
白い猫がストーブの横で丸くなって眠る。サイクリックの季節はこうして過ぎていく。ホセとアテナはエーゲ海の空気を吸い、青い海を見渡しながら木製の小舟を作り、カラモスやトリス・クリシエス、プラケスで泳ぐ。彼らは幸せだ。
作った玩具は遠くへ届き始め、初めてオーストラリアへ出荷したときは、白い猫が影で「シーッ」と寝ている間に二人で家中を踊り回った。
別れと新居への旅
アテナとホセは再び車に荷物を積む。庭のミントを切り取り、新しい住まいに植える準備をする。白い猫のチャーリーはアテナの膝にぎゅっと抱かれ、ほぼ収まりきらないほどだ。
目に涙を浮かべながら、長年の友人であるグラツィオザ、イリヤス、ロドゥラ、コスタス、そしてカラモス、カト・カンポス、スカルコスに別れを告げ、フェリーに乗り込む。
― アテナ & ホセ / Wandering Workshop




