ラブリー・ランタウ:香港最大の島の魅力と秘密
香港への旅行者のほとんどは、ランタウ島北部の埋立地にある香港国際空港に到着し、タクシーやMTRで香港島や九龍の賑やかな地区へ急いで向かいます。
ディズニーランドや、昂坪(Ngong Ping)360ケーブルカーで昂坪山頂の天壇大仏へ足を運ぶ人もいますが、島の奥深い魅力に気付かない人が多いです。

香港の静かな側面を求めるなら、最大の島・ランタウをじっくり探検するのがおすすめです。自然の美しさ、豊かな歴史、そして観光地だけでは味わえない本物の魅力が待っています。
ランタウの豊かな歴史
ランタウには数千年前にさかのぼる人類の痕跡が残っています。青銅器時代の岩刻や新石器時代の石環が出土しており、珠江河口の東側出口として貿易・漁業の重要拠点でした。

清王朝(1644〜1912年)の時代には海賊の襲撃やアヘン密輸が頻発し、島南西端にある香港最古の防御施設・飯寮砦や、1832年に築かれた東涌砦が建設されました。悪名高い海賊・張保仔(チョン・ポ・ツァイ)も一時はここで活動し、後に清軍に加わりました。
香港の肺:原始自然
ランタウは「香港の肺」と呼ばれ、原生林が山岳地帯を覆っています。島の半分以上が保護された郊野公園となっており、主に徒歩でしか立ち入れないため、豊かな生態系が保たれています。
シカ(小鹿)、リス、ヘビ、海の鷲、野生の水牛などが見られ、湿地帯では中国白海豚(通称ピンクイルカ)が西海岸に姿を現します。ただし、空港や港珠澳大橋の建設により目撃は減少しています。

本格的な村暮らし
香港島や九龍の高層ビル群とは対照的に、ランタウの散在する村々はのんびりとした生活空間を提供します。

東海岸のシルバーマインベイ(銀鉱湾)に位置する梅窓(Mui Wo)は、砂浜とハイキングに適した山々に挟まれた理想的な拠点です。伝統的な住宅や食堂が並び、リニューアルされた海辺の散策路や梅窓料理センターで新鮮なシーフードが楽しめます。
西海岸の大澳(Tai O)は潮間帯に建つ水上屋根の家が特徴で、かつては漁師の住居でした。塩漬け魚やエビペーストの販売、ボートツアーが観光客に人気です。かつての塩田は今や白鷺やサギの観察スポットとなっています。

近隣には1902年建設の植民地警察署を改装した「大澳ヘリテージホテル」があり、海の眺めと歴史的砲台が楽しめます。南海岸には美しい湾に面した東福(Tong Fuk)や排澳(Pui O)といった小さな村があります。
壮大なハイキング&サイクリングコース
ランタウには70kmに及ぶ「ランタウ・トレイル」や、標高800mの夕陽山、934mのランタウ山を横断するコースがあり、キャンプ場も点在しています。全12区間に分かれ、ほとんどは梅窓から出発するバスでアクセスできます。

短めのトレイルは廃村や入り江を巡り、絶景スポットへと導きます。地図は測量所で入手可能です。マウンテンバイクコースは漁農自然保護署のサイトで確認でき、梅窓のフレンドリーサイクルショップでレンタルやアドバイスが受けられます。
リラックスできるビーチベスト5
ランタウのビーチは香港屈指の美しさです。長い白砂の「長沙(Cheung Sha)」は、山々に囲まれた上部と、家族連れに適した上部・静かな下部に分かれ、レストランや安全な海水浴エリアがあります。

排澳(Pui O)は野営ができ、初心者向けのサーフィンや、スケートパーク付きのMavericksビーチバーが人気です。
実用的な訪問アドバイス
宿泊は島内のホテル、Airbnb風レンタル、またはキャンプ場が選べます。香港本土からフェリーで梅窓へ渡り、日帰りで各スポットを巡るプランも便利です。

ランタウタクシー(青)は空港と島内を結び、電話予約が可能です。梅窓のフェリー横のバス停からは主要観光地へ直通のバスが運行しています。




