現代中国の喧騒から逃れ、歴史ある恵州でゆったりと過ごす
恵州の魅力
北方の不死者がガチョウに乗り、西湖の美しさに魅せられて降り立ち、飛鵞山となったという伝説があります。この物語が恵州の愛称「鵞鳥の街」の由来です。
広東省・珠江デルタ東端に位置する恵州は、中国製造業の中心地から離れ、静かなオアシスを提供します。

東莞や深圳といった近隣の大都市に比べ規模は小さくても、恵州は湖や水路、緑豊かな丘陵、数多くの歴史的遺産に恵まれ、現代中国の速さに疲れた旅行者に最適です。
詩人の道

宋代の詩人・蘇東坡(蘇軾)は、政治的意見が原因で流刑されました。四川出身で杭州で名を馳せた蘇は、1094年に恵州へ三年間の流刑生活を送ります。その間に湖畔や山岳、茶や果実を讃える500余りの詩を残しました。
恵州西湖景区では、蘇東坡の足跡をたどれます。蘇堤に刻まれた詩句は彫刻となり、訪問者を明代の七段八十メートルの六州塔へと導きます。

蘇東坡記念館では、南方の暮らしを楽しむ蘇の姿を彫刻で展示し、書道作品も鑑賞できます。英語表記は少ないものの、宋代風の庭園は散策に最適です。館の向かいにある九曲橋は、電動ボートが行き交う静かな景観を楽しめます。
宗教と革命

湖の北岸にある元妙寺は、唐代748年創建の道教寺院です。文化大革命で被害を受け、1990年に復興しました。老子を祀り、香を焚く地元信者で賑わっています。
その背後に位置する革命烈士公園は、社会主義像と道教の神像が共存し、中国の文化復興を象徴しています。

明代の城門が復元され、恵州の復興を示しています。城門の裏側では、東江が明代の城壁と旧市街とを分け、光り輝く江北地区と対比しています。近くには孫文像があり、1900年の恵州蜂起が清王朝崩壊に貢献したことを記念しています。
黄金ベルト路

景区入口近くのミスXカフェは、2階建ての可愛らしい店で、¥30程度のフルーツジュースが楽しめます。店主のミス・シャは近隣の小路情報を教えてくれます。隣接する金帯路(1389年創建)は、かつて恵州の商業の中心で、祖先の家屋や祠が立ち並び、毛沢東のポスターから明代の磁器まで販売する骨董店が点在しています。
聖なる斜面

蘇東坡は詩『恵州一絶』で羅浮山を絶賛しています。市内からバスで約2時間、工業地帯を抜けた先にあるこの名山は、道教の葛洪が327年に創建し、清代に再建された崇虛寺が有名です。蘇がここで初めて食べたとされるライチは、ライチ徳園で見ることができます。

夏の暑さでハイキングは控えたくなるものの、チェアリフトで森林の緑が広がり、工場群を越えての登頂は詩的な体験です。
実践ガイド

香港のチェンレイ、深圳の羅湖駅、広州の天河駅からのバスが頻繁に運行しています。恵州は厦門-深圳高速鉄道で結ばれ、2015年以降に開通した東莞-恵州城際線も利用可能です。
市中心部にあるシティイン・ユアンドン支店(octhotels.com)は清潔で手頃な宿泊施設です。西湖の向かい側に位置するカンデ・インターナショナルホテルはラグジュアリーな滞在を提供します。




