テロ攻撃から身を守る:専門家が教える生存戦略
部屋の様子を把握する
2015年11月にパリのバタクラン・コンサートホールが襲撃された際、警備員がステージ左側の非常口へ人々を誘導し安全に退避させました。しかし、常に警備員がいるわけではありません。公共の場所に長時間滞在する場合は、事前に非常出口や避難経路を確認しておくことが重要です。事前の準備が、危機が訪れたときの迅速な行動につながります。
まずは危険から離れる、次に…
英国政府の「動的ロックダウン」レポートでは、安全な脱出経路がある場合は速やかに逃げること、逃げられない場合は隠れることが推奨されています。脱出後はすぐに当局に状況を報告し、他の人にも危険区域から離れるよう警告しましょう。二次攻撃の可能性を常に想定し、人混みからは距離を置くことが重要です。この指針は国境を越えて有効で、フランス政府も「逃げる・隠れる・通報する(Flee, Hide, Alert)」を掲げた安全ポスターを配布しています。
身を小さくし、隠れる
英国の軍事インストラクターでFormative Group社CEOのイアン・リードは「視界から隠れれば銃弾からも隠れられる」と語ります。コンクリート壁などの硬い遮蔽が最適です。バタクランの生存者は、火災が発生した際にテーブルをひっくり返し、スピーカーの陰に身を潜めました。窓や開口部は絶対に避けましょう。
死んだふりをする
遮蔽がない場合は即座に床に伏せ、死んだふりをしてください。床に身を低くすることで火や弾丸のリスクが減り、ターゲットになりにくくなります。さらに、携帯電話は必ずサイレントモードに。スイスのニュース番組に出演した生存者は、射手が鳴っている電話に狙いを定めているように見えたと証言しています。安全が確認できるまで、電話は音を出さないようにしましょう。
バリケードで身を守る
脱出が不可能なロックダウン状態では、隠れ場所をできるだけ安全に保つ工夫が必要です。フランス政府の安全ポスターでは、重い家具でドアを塞ぎ、部屋の電灯やスピーカーをすべて消し、電話はサイレントにする様子が示されています。UCLAキャンパスで銃撃が発生した際、学生たちはドアの上部レバーにベルトを巻きつけたり、重い電子機器でドアハンドルを固定したり、机を使って厚いバリケードを作るなど、創意工夫で身を守りました。
他者を助け合う
協力して避難すれば混乱や渋滞を防げます。社会心理学者のクリス・コッキングは、極限状態でも人は互いに助け合う傾向があると指摘します。バタクランでスカイライトから脱出したグループや、窓からの脱出を試みた妊婦を窓から戻す男性のエピソードがその好例です。「全員が自分だけ」といった考えは実際には起きません。




