クサマ近郊のセノーテはディズニーランドではないが、外出自体が魔法のような体験になる
“魔法的”という言葉はしばしば使い過ぎられ、旅行先への期待を不自然に高めてしまいます。チアパス州サン・クリストバル・デ・ラス・カサスで5日間過ごしたときに本当に魔法のようだと感じた後、メキシコ・ユカタン半島のメリダへ向かい、さらに壮大な体験を期待しました。しかし、街の中心部を散策しただけでは失望感しか得られませんでした。
私たちは旅行に飽きていたのでしょうか、それともサン・クリストバルが特別に美しかっただけなのでしょうか。隠れた魅力を求めて、B&Bのホストに人気スポット(セルステュン漁村やディビルチャルトゥン遺跡)以外のおすすめを聞くと、馬車で数世紀前のジャングルトレインの軌道を走るという、ちょっと変わった冒険が提案されました。これが“失われた魔法”を取り戻す鍵になるかもしれません。
クサマへの旅
翌朝、私たはコレクティボ(ミニバス)でメリダから約1時間離れた僻地の村クサマへ向かいました。静かな広場で降り、他の旅行者と合流した後、バイクタクシー(bici‑taxi)の運転手と短い乗車料金を交渉し、トレイルヘッドへと向かいました。15分ほどの凸凹道を抜け、錆びた線路の脇に休む痩せた馬と出会い、セノーテ探検が始まります。
馬車での移動
かつてヘネケン(ロープ用アガベ)を運搬した狭軌(ナローゲージ)線路は、今や観光客を深い森へと運ぶ役割を担っています。地元の男性が馬と木製カートを用意し、私たちを乗せてくれました。オランダ出身のフレンドリーな旅行者と隣り合わせに座り、カートがジャングルの中へと揺れ出す瞬間、冒険の予感が高まりました。
最初のセノーテ
約10分の高速移動の後、最初のセノーテに到着。周囲には他のカートが並び、ユカタンの象徴的な自然の泉が姿を現しました。このセノーテは半開放型で、木製の階段が洞窟のようなプールへと続きます。鍾乳石が壁を飾り、上空ではコウモリが舞い、家族連れや泳ぎ手が涼しい水に潜ります。私たちも30分ほど泳ぎ、自然の静寂と透明感を堪能しました。
二番目のセノーテ
濡れたまま次のセノーテへ向かうと、壊れた階段を下りた先に暗い洞窟が広がっていました。光の筋が天井を照らし、20メートルほど伸びた根が上部の木から垂れ下がっています。子どもたちの歓声が響き、プールで元気に水遊びをしていました。
三番目のセノーテ
三番目のセノーテは入口が最も狭く、はしごは闇の中へと続いています。下から聞こえる笑い声に導かれ、私たちは勇気を出して降り、ターコイズブルーの水に飛び込みました。小さな魚が泳ぐ様子は、まさに自然の宝石箱でした。
帰路と独特のシステム
帰り道では、対向するカートが近づくたびに運転手が手動で自車を脱線させ、右側通行を譲るという独自の暗黙のルールが機能しました。まるで魔法のようにスムーズに進行し、旅全体にユニークな体験を加えました。
粗削りながらも他の観光地(バリャドリッドやプラヤ・デル・カルメン)よりも個性的で、メリダからの日帰り旅行に最適です。
費用(1組あたり、米ドル換算)
コレクティボ(クサマ往復): $1
バイクタクシー(往復): $2.50
馬車ツアー(最大5名、2.5時間): $11
合計約 $15




