草間彌生『KUSAMA: Cosmic Nature』展がNY植物園で彩る春の芸術
展覧会概要
NEW YORK CITY — 私は正直に言うと、草間彌生の巨大なかぼちゃや水玉模様が、ブロンクスにある250エーカーのニューヨーク植物園(NYBG)にどう映えるのか疑問に思っていました。しかし、2021年4月10日から10月31日まで開催されている『KUSAMA: Cosmic Nature』は、パンデミック後の希望と喜びを自然の中で表現した、まさに最適なアンチドートです。作品は春の花々と共鳴し、観客に新鮮な視点を提供すると同時に、自然が作品をしっかりと支え、宇宙とつながる感覚を引き出します。
屋内外合わせて10点のインスタレーションが設置され、作品制作だけでなくミュージシャンによるパフォーマンスや特別イベントも予定されています。入場は時間指定制で、コロナ対策のため人数制限がありますので、事前予約をおすすめします。
屋外作品
入口をくぐるとまず目に入ったのは、2020年制作の『I Want to Fly to the Universe』。13フィート(約4メートル)の高さを誇る赤紫の水玉模様の花形オブジェがプールの上に浮かび上がります。ラベルには草間の言葉が引用されており、 "人生のエネルギーを宇宙の点に変える。そのエネルギーと愛が空へと飛び立つ" と記されています。
歴史的建造物エニッド・A・ハウプト温室の周囲にも作品が点在しています。2020年の16フィート(約5メートル)高い銅像『Dancing Pumpkin』は、芝生の上でまるで踊っているかのように見え、思わず前転したくなるほどです。さらに、2007年制作の大型樹脂製『Hymn of Life—Tulips』が水蓮の池を彩ります。
温室内作品
温室内部では、草間が植物への愛情を表現した作品が展示されています。『My Soul Blooms Forever』(2019)は、ドーム型の「Palms of the World」ギャラリーを背景に、空へと伸びる水玉模様の花々が並びます。
特に私の目を惹いたのは、2015年制作のピンクとゴールドの『Starry Pumpkin』です。森の植物に抱かれたかぼちゃは、幼少期に家族が苗床を営んでいた経験からくる、草間の「寛大で飾り気のない」かぼちゃへの魅力が伝わります。
図書館・ギャラリーで学ぶ草間の軌跡
メルツ図書館棟とロス・ギャラリーでは、草間の生涯と作品を総覧できます。1945年に描かれた16歳の頃の花のスケッチや、1960年代の政治活動の写真が展示され、芸術家としての多面的な側面が浮かび上がります。
インタラクティブな体験
『Narcissus Garden』(1966/2021)は、1,400個の鏡面オーブが池に浮かび、光が反射して幻想的です。ガーデナーの私には『Flower Obsession』(2017/2021)もたまらず、ステッカーや合成花を部屋のオブジェに貼り付けて、最終的に壁面全体が花で覆われる様子を体感できます。また、2002/2021の『Ascension of Polka Dots on the Trees』は、赤と白の布が巨大な樹木に巻き付けられ、楽しい雰囲気を演出しています。
新作とショップ
夏季にオープン予定の屋外インスタレーション『Infinity Mirrored Room—Illusion Inside the Heart』(2020)や、他エリアの散策も見逃せません。NYBGショップでは、草間デザインの靴下、キーホルダー、書籍などが販売されており、訪れた記念にぴったりです。
草間からのメッセージ
草間彌生は2021年に「KUSAMA: Cosmic Nature」についてこう語っています。「私の芸術は愛の美しさへの無限の賛歌です。ぜひ探検してください。」本展は当初2020年開催予定でしたが、COVID-19の影響で延期されました。春が訪れ、万物が芽吹くこの季節に、自然と芸術が織りなす癒しの時間をぜひ体感してください。次回は水玉模様の服で訪れたいですね。




