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アラスカ・ピカ氷河での冒険とスキー体験

Spencerの視点

木曜の12時30分、先週は医大の8時間試験を終えたばかりだった私が、今はアラスカ山脈のピカ氷河上にそびえる花崗岩壁のほぼ真っ白な霧の中にいる。霧は時折薄くなり、遠くの氷河や1マイル離れた岩峰がちらりと見える。イアンがスキー靴で岩壁の割れ目を慎重に上がると、右側のクーロアからは雪の崩れが50フィート下へと轟音とともに流れ落ちる。霧が音を増幅させ、まるで大波が砕けるように聞こえる。視界が遮られることで、雪崩の発生地点や進行方向が不明瞭になり、私たちがその流路に入ってしまうのではないかという不安が募る。左側でも数百フィート離れた場所から別の雪崩が轟音とともに岩壁を駆け上がり、上空の霧に溶けていく。

イアンが最初の20フィートの岩段を踏み切ると、遠く離れた山岳地帯への飛行がもたらす冒険心と、山の前で感じる謙虚さが同時に胸に湧く。雪崩が左右に次々と降り注ぐ中、私はイアンに下山を提案し、彼が同意した瞬間に胸の石が落ちた。イアンは装備を整え、ロープを投げ下げ、数分後には指割れのクラックで設置したカムを回収しながらレッジへと降りてきた。

視界は依然としてほぼゼロ。雪のレッジへと下り、向かい合うクーロアは2分ごとに新たな雪崩で埋め尽くされている。無線をオンにし、装備を点検し、下山ルートを急いで話し合う。重い雪と数日前の岩サイズの雪崩残骸がスキーを危険にし、滑走路の端に近い雪崩痕を避けるべきか悩むが、イアンは雪崩痕の境界線内でターンを切ることに決めた。

イアンは最後にクーロアを見上げ、急なターンを駆け上がり、霧が声を増幅させる中で「クリア!」と叫んだ。ヘルメットカメラをオンにし、雪崩残骸を避けながらターンを続け、滑走路の底で合流。二人は深呼吸し、ハイタッチで安全な下山を確認した後、ゆっくりとスラッシーな雪上をキャンプへと戻った。

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帰路の途中、今週の出来事を振り返る。テントでイアンのカントリープレイリストを聴きながら、天候窓を待ち続けた。今朝は天候が好転し、急斜面のクーロアを登りスキーしようとしたが、雪崩の頻度と規模が増し、急遽キャンプへ戻ることになった。数か月間、地図と写真でこの峰を夢見てきたが、1日数ターンしかできなかったことは残念だった。しかし、アラスカ山脈で時間を過ごすこと自体が貴重であり、遠征は「過程を楽しむ」ことが本質で、夢のラインを滑ることはあくまで「ケーキのアイシング」に過ぎないと再認識した。

Ianの視点

金曜、6月20日――霧に包まれた楽園での最終日。5日連続で午前4時にiPhoneのアラームで目覚め、テントのフラップを開けると、前日のぬかるみが凍りついた硬い登攀面が広がっているはずだったが、毎日と同様に何も見えない霧が広がっていた。岩壁は依然としてキャンプを支配し、眠気と不満を抱えながらスパンサーに不平を漏らすと、彼は渋々同意し、二人は寝袋に戻って余分な睡眠を取った。

5時間後、食事とキャンプの片付けを終え、TATの飛行機が来るまでの滑走路を整備していた。キャンプからは、花崗岩のピラミッドと大きなクレバスの間を蛇行し、氷河の障害物を抜けて再びキャンプが見える地点まで続くラインがはっきりと見えていた。3日目にこのラインを上から確認し、ベイルでスキーカットを試みたが、氷河下の深い穴が雪崩を誘発する恐れがあった。しかし、キャンプから見たときに安全ゾーンが多数点在していることに気づき、最後のチャンスとして装備をまとめて挑むことにした。

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飛行機の到着時刻は不明だが、汗をかきながらスキンを滑らせ、ラインのスタートへと急ぐ。上部で安全ゾーンの入口と出口を頭の中でシミュレーションし、スパンサーに三脚設置と撮影の準備ができたことを確認。日差しの中で息を整え、ラインに飛び込む。数回のターンで最初の安全ゾーンに到達し、上から大きな雪崩が流れ落ちるのを見上げる。数秒後に崩れはクレバスに飲み込まれ、次のゾーンへと移動。斜面が開け、クレバスが消えると、広い半径のターンを数回連続で楽しみ、平坦な氷河へと戻った。最高のスキー体験に満足し、スパンサーにクリアを報告して装備をまとめ、キャンプへと全速力で戻る。TATの赤い機体が山々の背後に姿を現した。

30分後、機内でタルキートナへ向けて離陸。眩しい日差しと完璧な視界の中、霧と雨、雪に覆われた日々が遠い記憶となり、空から眺める美しいスキーラインに胸が高鳴る。未完の目標への未練と同時に、今回の遠征で得た知識と経験に誇りを感じ、次回はより準備万全で挑む決意を固めた。危険な条件下での慎重な姿勢と徹底した準備が安全な帰還をもたらしたことに感謝する。

最後に、何年も夢見たこの遠征が実現したことへの感謝と、スパンサーが限られた自由時間を捧げてくれたことへの感謝の念が胸に溢れ、タルキートナの滑走路に着陸した瞬間、文明へと正式に帰還した実感が湧いた。



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