東州立刑務所でアメリカの暗い歴史を探る
フィラデルフィア美術館からすぐの場所に、19世紀ゴシック様式の壮大な建築物、東州立刑務所(Eastern State Penitentiary)がそびえ立ちます。アル・カポネや「スリック・ウィリー」サットンらが収容されたこの施設は、1829年に建設され、独自の囚人改革手法で当時は画期的と称賛されました。100年以上にわたり稼働した後、1971年に閉鎖されましたが、現在は見学ツアーが開催され、かつての受刑者生活を体感できます。
東州立刑務所での生活
受刑者は単独監禁(ソリタリーハウス)を強いられ、自己反省と更生を促すことが目的とされました。各囚人は自分専用の独房と運動場を持ち、庭を作ったりペットを飼ったりすることも許可されました。独房はコンクリート造りで、天窓が一ついており、天から差し込む光は「神の目」を象徴しています。外の運動場でも、他の受刑者と会話できないように時間が細かく区切られていました。厳格な孤立体制にもかかわらず、1945年にはウィリー・サットンを含む12人の囚人が、建物下に97フィート(約30メートル)のトンネルを掘り抜いて脱走に成功しました。
見学ツアーのご案内
自分のペースで回りたい方には、ハンドヘルド型の音声ガイドが最適です。スティーブ・ブシェミがナレーションを務める「The Voices of Eastern State」は、主要ルートを案内しつつ、脱走や暴動といったエピソードの詳細解説もオプションで聞くことができます。
ガイド付きのライブツアーをご希望の場合は、毎日14時開始の75分ツアーがおすすめです。歴史解説に加えて、受刑制度改革についてのディスカッションも行われます。定員は25名と限られているため、現地での予約確認またはオンラインで事前予約をお忘れなく。
イベント・展示情報
「ハンズオン・ヒストリー」体験では、実際に鍵を手に取り独房に入るなど、受刑者の視点を体感できます。病院見学や「壁越し」体験、懲罰室など、1日数回開催されるプログラムは公式サイトで確認してください。
常設展示も充実しています。主な展示は以下の通りです。
- カトリック司祭の壁画:1955年、受刑者レスター・スミスが自らの悔悟を表す23点の鮮やかな壁画を描きました。
- アル・カポネの独房:1929年に逮捕されたカポネは、豪華な家具や絨毯、ラジオまで備えた独房に収容されました。
- ユダヤ人受刑者の生活:復元されたシナゴーグと、ユダヤ人受刑者の生活を紹介するウィリアム・ポートナー記念展示があります。
- 現代の刑務所と大量収監の課題:3,500ポンド(約1.6トン)の鋼鉄彫刻「The Big Graph」など、統計データを視覚化した展示です。
- アートインスタレーション:刑務所や矯正制度をテーマにした、定期的に入れ替わる現代アートが展示されています。
チケット情報
チケットは公式サイトからオンライン購入、または現地で直接購入できます。フィラデルフィア・シティパス(CityPASS)を利用すれば、入場料が最大30%オフになるほか、他の人気観光スポット(例:Please Touch Museum、バトルシップ・ニュージャージー博物館など)もセットで割引できます。
営業時間
基本的に毎日同じ時間帯で開館していますが、イベントや祝日による変更があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。
ハロウィンシーズンには「Terror Behind the Walls」というホラーハウスイベントが開催され、別途チケットが必要です。6つの恐怖体験が待ち時間なしで楽しめます。
駐車場について
刑務所は1ブロック分の敷地を占有しており、周辺道路に路上駐車が可能です。また、近隣に有料駐車場も用意されています。
所要時間の目安
音声ガイド、ライブツアー、または自由見学のいずれでも、最低でも2時間は確保してください。
19世紀から20世紀初頭にかけての囚人制度を体感できる貴重な場所です。重厚な建築と数々の展示が、訪れる人々に深い感銘を与えます。
近隣の宿泊施設
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