ロングホープ・ルートへの挑戦
ロングホープ・ルートとは
スコットランド・ホイ島のセント・ジョンズ・ヘッドに位置するロングホープ・ルートは、全長約1200フィート(約365メートル)のオーバーハング壁です。海に面したバナナ形のヘッドウォールは、草むらの下部から岩場と海へと急斜面を下ります。
歴史的背景
1970年、オリヴィエ・ヒルとエド・ドラモンドがこのルートの初登頂に7日間を要しました。40年後、世界的に有名なクライマー、デイブ・マクレオドは、1日でフリークライムを目指す挑戦に挑みました。
撮影計画と準備
撮影者はMountain Equipmentの依頼で、Climb Magazineのカバー撮影を兼ねてこの挑戦を記録することになりました。出発前にデイブ・マクレオドとポール・ディフリーへ長文のメールで情報収集を行い、現地での不確実性に備えました。
ホイ島に到着すると、クルーはカメラ機材とロープを山岳壁の上部に設置する作業に取り掛かります。合計で約1000メートルのロープと60本のカムが固定され、途中の横裂け目(The Vice)までカバーしました。
現場での様子
撮影者はテストショットやセルフポートレートを撮影し、翌朝にはオリヴィエ・ヒルから「クラック角度の測定写真が素晴らしい」とコメントを受け取りました。
2日間の雨が明け、チームは早朝に作業を開始。デイブとアンディは「ギロチン」と呼ばれる小さな突起(クラック開始地点)で合流し、デイブはほぼ全区間をオンサイトで登り切ります。一方、撮影者はオーバーハング部を3回の怖いアブセイルで下り、アンカー(Camelot No.5・6)を入念にチェックしました。
クライマックスと感動
ギロチンでデイブが「疲れた、落下に備えてくれ」と告げた瞬間、撮影者は高速連写と広角構図で落下シーンを狙いました。しかし、デイブは次々とクラックを超え、最後は「Thank God Ledge」に到達。落下は起きず、撮影者は「歴史的瞬間を捉えた」と安堵の表情を浮かべました。
この映像はClimb Magazineの表紙となり、ロングホープ・ルートの新たな歴史を刻むこととなりました。




