少女とガウチョ、アンデスでの冒険
期待もスペイン語のスキルもなくアンデスに到着したグレッチェン・フィンは、冒険と壮大な景色、そして第二の故郷のような温かさを体験しました。読者からの投稿ストーリー。
旅の始まり
アルゼンチン・アンデス山脈へ向かう途中、私はワインを注文できる程度のスペイン語しか話せませんでした。山道を走るたびに胸の中で緊張と興奮が踊り、霧がかかった山頂やアルパカのセーターを着た子どもたち、そして時折道路を占拠しようとする牛たちの姿が目に入りました。

ケブラダ・デル・コンダーへの道中の眺め。
ガウチョとの出会い
車で1時間半ほど走った先に、家族経営の牧場ラ・ケブラダ・デル・コンダーがありました。そこではエドゥアルドというガウチョが私を迎えてくれ、アンデスの高原へ馬で連れて行ってくれることになりました。エドゥアルドは荒々しくも陽気で、過去の思い出が光る瞳を持ち、頬のピンクが風に晒されたように色づいています。その笑顔はまるで家族の一員になったかのように温かく、背中からコートを渡してくれました。
エドゥアルド、ロロ(静かな山岳民)と共に納屋へ向かうと、私の馬マンディンゴが待っていました。久しぶりの乗馬に慌てながらも必死に鞍を合わせ、エドゥアルドの短いスペイン語指示を受けて、すぐに出発しました。アンデスの砂埃が蹄の下で雲のように舞い上がります。

牧場で働くガウチョ・エドゥアルド。
乗馬体験と自然の息吹
空は幽玄な青、山々は緑の反射を帯び、空気は涼しく湿っています。周囲に広がるのは壮大な山と広がる空、そしてレモンタイムの香りだけ。エドゥアルドは土地と家族の歴史を語り、私は言葉よりもその景色と音に心を奪われました。途中、ロロが手で水を汲んで飲む姿を見て私も真似しようとしましたが、牛の死体の近くだったため、エドゥアルドは「殺したピューマはもういないだろう」と安心させてくれました。
馬は崖へと向かい、エドゥアルドが大声で何かを叫びながら私たちを導きます。急なトレイルを駆け下り、遠くから聞こえる炭火の煙が牧場でのアサード(バーベキュー)を告げていました。乗馬を終えて降りたとき、景色が消えてしまうのが名残惜しく、胸が締め付けられました。

ラ・ケブラダ・デル・コンダーで故郷のように感じた著者。
ランチと交流
牧場は賑わい、大家族がアルゼンチン風バーベキューのために集まりました。挨拶とキス、そしてマルベックのグラスが交わされ、平らなグリルには肉、ソーセージ、エンパナーダ、チーズが並びます。納屋の猫が私のブーツを追いかけ、テーブルを整えると、私はその素朴さに心を打たれました。
何度も「¡salud!」と乾杯し、家族は料理を取り分けながら熱く語り合います。エドゥアルドが作ったマルベックで煮た梨とクリームをすっかり舐め尽くし、エスプレッソの後に即席のロープ投げ(ラッソ)レッスンを受けました。「またガウチョとピューマの間で暮らせるかも?」という希望を抱かせてくれました。
オーナーは私の喜びを感じ取り、馬の蹄鉄を手渡しながら「Buena suerte(幸運を)」と微笑みました。別れの抱擁を交わし、ロロの車で山を下りると、胸は満たされても同時に涙が溢れました。手にした蹄鉄とレモンタイムの一束を眺めながら、遠ざかるアンデスを見つめました。
余韻
予期せぬインスピレーションと平和、そして冒険と家族の温もりを得たこの体験は、私の人生で最も素晴らしい経験の一つとなりました。
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