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アリオ洞窟プロジェクト – ステファン・ドワイヤーの探検記

はじめに

私は冒険家であり、夢見るアウトドア愛好家、そして何より洞窟探検家です。クライミングやフェイルランニング、キャニオニングといった、より一般的で尊敬されるスポーツに時間を費やすこともできましたが、なぜあえて30時間以上の睡眠不足と疲労に満ちた洞窟探検に身を投じるのか。その答えは、未知への探求と、想像を超える光景に出会う瞬間に得られる高揚感にあります。

洞窟探検への恐怖と魅力

多くの人は洞窟という場所をイメージしにくく、恐怖心を抱きます。山の姿は誰でも想像できますが、洞窟は「何が起こるか分からない」空白のキャンバスです。その不透明さが恐れを生む一方で、洞窟は遠く離れた場所にありながら、驚くほど美しい光景を提供し、五感を揺さぶります。

スペイン・ポズ・デル・シトゥでの冒険

ある夜、私と仲間のガエランはスペイン・ポズ・デル・シトゥの未踏通路を探索していました。地下860メートルの暗闇の中、時間感覚は失われ、眠りと休息はアドレナリンと疲労のサイクルで決まります。

主洞の側枝を探すうちに、上方から大量の水が流れ込む入口を発見。自由クライミングで上昇し、ついに主要洞に接続する独立した新通路を見つけました。そこは最初の100メートルが広大で装飾的な空間でしたが、次第に壁が狭まり、最終的に水で満たされた狭いスロットに行き着きました。

諦めかけたとき、好奇心が私を駆り立てました。狭いスロットを通り抜けると、光が届かないほどの巨大な空間が広がっていました。私の叫びはエコーとなって戻り、まるで孤独な大聖堂のように響きました。

仲間との協力と帰還

ガエランも挑戦しようとしましたが、私は先に通過することを提案。無事にスロットを抜け出した後、二人で慎重に下り、メインストリームへ戻りました。ガエランは私の濡れた体を背中に乗せて暖めてくれ、やがてキャンプへと戻りました。新たに見つけた通路は「Slí na Síofra(妖精の道)」と名付けました。

キャンプ生活と装備

洞窟探検の拠点は、地下約550メートルに設置したキャンプです。ドリル、バッテリー、ボルト、エイドクライミングギアなどを持ち込み、狭い裂け目や多数のピッチを行き来します。特に138メートルのフラットアイロン坑道は、壁が崩れやすく一度に一人しか通れません。

キャンプ内は大型パラシュートを改造した「ストームシェルター」型の居住スペースで、濡れた衣類を乾かすための洗濯ロープや調理スペース、二つのテントインナーで睡眠を確保しています。ここから多くの冒険が始まります。

探検の目的と成果

私たちの最終目標は、世界で最も深い洞窟システムの一つを掘り起こし、記録することです。オックスフォード大学洞窟クラブは、これまでに1500メートル以上の新通路を発見しましたが、まだ上部の洞窟は未踏のままです。水は石灰岩の高所から地下数千メートルのカレス渓谷まで沈み、未知の空間が広がっています。

事故と自己救助

探検中に私は岩の崩落で転倒し、親指を脱臼、足と膝に骨折を負いました。痛みと疲労に耐えながら、仲間と最小限の救助キットで自力で138メートルのフラットアイロン坑道を登り切り、地上へと戻りました。救急処置と痛み止めがなければ、長時間の救助要請になるところでした。

今後の展望

怪我から回復した後も、チームは最終的な下流サンプの突破と、長年追い求めてきたマスター洞窟への道を模索し続けています。新たな発見はパズルのピースとなり、次なる謎へとつながります。


ステファン・ドワイヤーは、2023年11月16日(土)にケンドル・マウンテン・フェスティバルのPetzl Underground Sessionで「アリオ洞窟プロジェクト」について講演します。詳細・チケット購入はこちら

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