ペルーの砂漠で手サイクル挑戦記
旅の概要
オレは手サイクルで北米大陸横断の旅を続けている。目的はオレレゴン州ポートランドからアルゼンチン・パタゴニアまでの1年にわたる自給自足の旅。オレは17歳の時にスキー事故で四肢麻痺となり、車椅子生活を送っているため、手サイクルを使用している。相棒のケリーと、友人のジャレッドと共に、過酷なペルーの砂漠を横断した。
ペルーでの挑戦
トルヒーヨの郊外で最初の数日間は比較的楽だったが、2日目にミラマルの砂丘へと入ると、暑さと砂の侵食が本格化した。南西から吹く砂嵐は顔や首に無数の小さな針のように当たり、口に入ると乾いた味がする。風で砂が頬に貼りつき、匂いは全く感じられない。まるで宇宙空間にいるかのようだ。
ジャレッドは熱中症になりやすい体質で、太陽の下ではすぐに体温調節が追いつかなくなる。「日差しが残酷だ」と呟く彼の姿は、旅の危うさを象徴していた。私たちは街の小さな店で冷水を買い、木陰で体を冷やしたが、ジャレッドは意識が遠のきかけていた。
砂丘を登り切った先では、壊れたバスの影が唯一の遮光となり、そこで休息を取った。乾いた空気の中で、犬が突然現れ、ケリーとジャレッドを追いかけたが、地元の男性が石を投げて追い払った。荒涼とした風景の中で、唯一の安らぎは、壊れたバスの陰と、手にしたグラノーラバーだった。
砂嵐と絶望の中で
次の日、ヒュアチからチャンカイまでの45マイルの区間で猛烈な砂嵐が襲った。風は頭上で吹き荒れ、砂は視界を奪い、手サイクルのハンドルはまるで砂の壁にぶつかるかのように抵抗した。オレは体が限界に達した感覚を覚えたが、止まるわけにはいかない。何度も何度もペダルを踏み続け、ようやく砂嵐は収まり、やっと前進できた。
旅の余韻
ペルーの沿岸部の町々—サラベリー、チャオ、チンボテ、バランカ、ウアチ—はアンデス山脈から流れ出す川のほとりに点在し、緑の帯がわずかに見えるだけが救いだった。朝は曇りがちで風がなく、午後になると頭上の雲が割れ、涼しい向風が吹くが、進む速度は遅くなる。毎日数時間の苦しい登りと、砂にまみれた道の上での休息が続いたが、仲間と共にリズムを取り戻し、南米で失われていた自信を少しずつ取り戻した。
この旅は決してロマンチックなものではなく、過酷な自然と体の限界が常に横並びで立ち向かうものだった。だが、砂漠の中で見つけた小さな緑の帯や、仲間の支えが、どんなに厳しい状況でも前に進む力を与えてくれた。








