ジャンヒューカット山岳冒険記:標高6300mからの挑戦と帰還
20:00 – 標高6300m
登攀は過酷で、酸素が薄く呼吸は苦しく、体は重く感じた。午後4時に天候が急変し、雲が立ち込め静電気が漂い、雷雨が迫っていた。私たちは平らなキャンプ地が見つからず、細い尾根の上で一夜を過ごすしかなかった。
最初は掘り進めようとしたが、暴風にさらされる危険があるため撤退。結局、岩壁の小さな突起にテントを張り、奇跡的に天候が回復。ヘルメットとハーネスを外し、自由に動き回って食事を作った。
05:00 – 雨の中の目覚め
目覚ましが鳴り、テントの中で雨音が聞こえる。標高6300mでの雨は前例がなく、濡れたままの装備は凍傷や低体温症の危険を高めた。食料は最小限に抑えていたため、長時間の滞在は不可能と判断した。
06:00 – 雨は止まず
雨は依然としてテントを叩き続け、視界は暗闇と霧に包まれた。天候が本格的に悪化すれば、下山すら危険になる。
07:00 – 決断の時
マルコムがテントを開け、ストーブで温かい飲み物を作る。雨はそれほど激しくないと判断し、装備を整えて無繩で下山を開始した。
08:30 – 標高6450m
視界はほとんどなく、急な氷壁を登りながら、写真と照らし合わせてルート選択を行った。酸素不足で体が重くなり、ゆっくりとしたステップで進んだ。
10:00 – 標高6550m
雨が止み、視界が徐々に回復。小規模な霙が降るだけとなり、ルートは順調に進んでいると感じた。
12:00 – 標高6600m
リッジが見え、雪氷のラインが続くことを確認。技術的には大きな問題はなく、リズム良く登攀できている。
13:00 – 標高6650m
まだサミットリッジに到達していないが、体力は限界に近づきつつある。安全のため、16:00を帰還時刻の目安とした。
14:00 – 標高6700m
リッジに到達。片側は不安定なコーニスがあり、マルコムが足を滑らせて落下寸前になる場面があったが、奇跡的に安全に戻った。
15:00 – 標高6750m
偽のサミットが続く中、真のサミットと最終リッジを見極め、マルコムがリードすることに決定した。
16:00 – 標高6805m
天候が一転し、周囲の山々とインド平原がクリアに見える。感動と感謝の思いが込み上げ、仲間と共にこの瞬間を胸に刻んだ。
下山
下山は慎重に行い、各ステップを確認しながら進んだ。疲労と空腹が増す中、テントに戻るまでの最後の数ステップに全力を注いだ。
20:00 – 標高6300m
テントに戻り、薄い布がもたらす心理的な安堵感に浸りながら、今日の24時間を振り返った。仲間との絆と冒険の価値を噛み締め、明日の下山に備えて休息した。




